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なにかをうしないつつも、あらたな楽しみをこの秘密基地での生活で得ていくのだろう。

旅に出られない。
友達と気軽に夜ご飯も食べに行けない。
仕事に行けない。
外出もままならない。

そんな日々がじわりじわりと押し寄せて、当たり前のようになって、少しずつ、でもこっそりと人々が動き始めたころ。
午前中に日の光がたっぷりはいるお部屋に、ひっそりとお引っ越しをした。

こっそり通勤していた頃は東京を縦断。まるで、絵に描いた満員電車で半分居眠りしつつiPhoneでいろんな人のnoteを読んだりTwitterを眺めたりする日々を送っていた。

そんなわたしは、お引っ越しをしてからというものの
朝陽を浴びて気持ちよく目を覚まし
人々の入れ替わりが落ち着いて座席にちょっぴり余裕のある電車で通勤をするようになっていた。

まだまだ、じわりじわりとわたしたちの生活に忍び寄ってきた影は常につきまとう。
それでも、わたしは、わたしたちは共存していくしかない。

相手を変えるというのは難しいもので。
でも、わたしが生きやすいようにひょいと環境を変えることで得た朝陽は、なかなか気持ちいい。

それでも、明るいのは午前中だけ。

太陽が中心に昇り、今度は西に落ち始めると
部屋が一気に暗くなる。

部屋に備え付けの照明はあまりにも心許ない。そこで、照明を揃えることにした。
IKEAとニトリを往復し、うんうんと悩んだ末に、梅雨本番に向けてレインコートだけを手にその日の買い物を終えたわたしは、帰宅後に大きく後悔することになった。

不穏な影のチカラは物流にも大きく作用していたようで。
照明がお店に届いたと連絡がくるのにもずいぶんと時間がかかったのだ。
手元に届いたのは、お引っ越しから1ヶ月後。

ところがどっこい。
身長が小学5年生から5cm程度しか伸びなかったわたしがひとりで照明をつけることは当然不可能で。

照明の下見についてきてくれた身長180cm越えのマイトレーナーとの予定が合うまでの半月は、午後になると薄暗いちょっとした秘密基地のような部屋での生活が続いた。

そしてついにこの前の土曜日
「明日、空いてる?
 照明、付けに行こうかと思うんだけど」
と鶴の一声がLINEでとんできてくれておかげで
部屋がある程度整頓されて
わたしの薄暗い秘密基地に照明がやってきた。

まず、明るい。
次に、かわいい。
それが、うれしくてたまらない。

気がついたら手にはカメラを構えていて、パシャリと1枚。


昨日からは、仕事帰りもスイッチをパチンと押すだけ部屋が明るくなる。
ふと天井を見上げるとかわいい照明がちゃんとぶら下がっていて、思わず笑みが溢れてしまう。

そんな日々がはじまった。


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🌻さんまり🌻
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