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「もう一度」と思えるくらいの思い出たち。
夜ご飯を食べ終えて、ほっと一息。さぁて、あとは食後のホットコーヒーが欲しくなる
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何百年も前から、日本人は茶の湯を楽しむために懐石料理を準備して、丁寧に一杯のお茶を淹れてきた。食事を終えたら、温かい飲み物を飲みたくなる。それはもう、遺伝子レベルで本能的に欲しているひとつの慣習なんじゃないかと、年を重ね、経験を重ねるごとに、そう思う。だから、
「あぁ、そういえばかわいいコーヒーがあるのよ。」
とムーミンのパッケージのかわいらしいドリップセットが出てきた瞬間に
これは、丁寧に淹れて写真を撮ろう
と心が躍った。
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ドリップバッグを開けてドバーッとお湯をいれても多分それっぽいコーヒーは完成すると思う。
でも、ゆっくりじっくりポットをまわしながら好きな人と一緒に過ごす時間は、なんだかこの世界の温度がじんわりとあたたかくなって、幸せな気持ちになれるから。だから、コーヒーを淹れる時間が、誰かがコーヒーを淹れるのを眺める時間が、たまらなく好き。
そして、ちょっと手間をかけてもそのコーヒーとマグカップがかわいらしく見える位置にセットして、じっくりじんわりとコーヒーを淹れたいと思う。
あと、コーヒーって温度が冷めれば冷めるだけ酸化してしまうので、淹れ終えたその瞬間にさっと写真を撮って、あとはすぐに口にしたい。思い出は残したいけれど、その思い出は美味しい方がいい。
「もうちょっといい写真撮れたかもな」と思うことが多いけれども、それよりも「あのコーヒー美味しかったな。また飲みたいな。」と思えるくらいの方が性に合ってるんだろうなぁと思っているので。
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