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戸惑う青い鳥の民。

わたしが常日頃から暇さえあれば開いて、誰かと誰かがやり取りしているのを眺めている青い鳥が、なんだかおかしい。どうやら、外国の偉い人がそんな気持ちになったんだとか。

別にこの青い鳥で商売をしているわけでもないし、なんなら無課金でサービスを使わせてもらっている民なので贅沢は言えない。だけども「それはあんまりだよ……」と思わずにはいられない。

ありがたいことに、わたしにはLINEもSlackも Instagramもnoteもあるので、誰かと話したければLINEや Slackでやりとりをしていたし、呟きたければInstagramや noteに投稿もできる。でもやっぱり、見ず知らずの人たちが自由気ままに自分の言いたいことや気になったニュースをつぶやき合っているあのカオスさが良いわけで。

なんて思うわけです。青い鳥も、使い始めてそろそろ12年くらい。グループLINEに投稿するほどでもないけれども、誰かに会いたい学生時代はその全盛期で。ストーカーに見られていたら、わたしの生活のほぼ全てを把握されてしまうんじゃないかと思うくらい詳細かつ頻繁に、呟いていた。恐ろしい。

アカウントも複数持ってたんじゃないかな。いわゆる、裏垢的な。悪口とかネガティヴなことを呟くというよりは、もう思ったこと全てをただ呟き続けるという。ほら、大学院には手話ができる友達がほとんどいなかったし、周りの会話もよく分からなかったから。わかったフリしてニコニコしてるのに疲れたときに「疲れたーーーー!」って呟ける場所があることは大切だったのですよ。うん。

それと、LINEの既読無視とか未読無視とかそういうのもとにかくめんどくさかったので、大学院生の頃なんかはLINEの通知はつけないのにTwitterの通知だけはつけていた。おかげで、好きな人がわたしのアカウントをフォローするだけのアカウントをもっていて、しょっちゅう「おーい!」とリプがとんできていた。

そのいわゆる裏アカウントは、本当に仲が良い数人にしかフォローされていなかったので、リマインド機能かグループLINEかみたいなそんなものだったけれども。中米だったり東北だったり関西だったりとみんなそれぞれにバラバラな地に住んでいたので、返せる人が返すことが前提のこのアカウントには本当に助けられた。

1日に30-50ツイートしていたあの頃と比べたらほとんど動いていないかもしれないけれども(個人情報も丸出しだったので、社会人になるタイミングでアカウントは変更した)、それでもやっぱりわたしの生活の一部にあの青い鳥はいるわけで。

それで今回、タイムラインが更新されなくなって一番考えたのは

有事の時、わたしはどこから情報を得ればよいのだろう

ということ。(いきなり真面目なトーン)

社会人になってからは、自分がつぶやく側というよりは、閲覧する側になりまして。電車が急に止まったとき、新幹線に閉じ込められたとき、地震や大雨のとき……。機会音声の聴き取りが苦手な聴覚障害者のわたしは、まずあの青い鳥のアイコンをタップして「JR〇〇線」とか「地震 東京」とかそんなワードをいれては、リアルタイムの情報を文字で得てきた。

青い鳥の民たちは、みんな好き好きに呟きたい人たちなので、わりとすぐに大体の情報を得ることができる。それが当たっているとか外れているとかそういう細かいことは、後から公式のニュースを見ればよい。まず、とりあえずの第一情報源は青い鳥が教えてくれる。

親元を離れてからずっと、そうやって生きてきたので。このタイムラインが更新されない間に何か大きな災害に遭遇したら、わたしは何が起こっているのか分からないまま孤独でおかしくなっちゃうんじゃないかとちょっと心配した。

そんな話をSlackでしたら「何かあったらここが活発になるしかないね」と笑い飛ばしてくれる友人たちがいるので、わたしの世界はまだ平和。

でも、「なにかあったら」の「なにか」の心配度合いって人によってまちまちで。わたしは多分、人よりいろんな物事に対して起こり得る最悪の結果を想定してしまいがちの人間なので。

わたしのために情報を提供してくれる特定の誰かじゃない、不特定多数の前に呟き散らしている人たちもやっぱり必要なんだろうと思う。わたしの夜中の呟きも、誰かにとってはそれを見ることで安心して眠れるひと言になっているかもしれない。いや、そんな大それたことは呟いていないのだけれど。

まぁ、世界というものは日々刻々と変化をし続けるものであって、わたしたちはなんだかんだそれに順応しながら生きていくのだろうけれども。でもやっぱりまだまだ、戸惑いを隠しきれない青い鳥の民です。

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🌻さんまり🌻
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