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sanmariのひとりごと

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なんでもない日常の、でも、だれかにとって、ちょっと、特別なことたち。
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2023年4月の記事一覧

呼び捨て

わたしは、転勤族育ち。といってもひとつの土地にわりと長く住むタイプだったので、小学校を仙台で、中高を小倉で、大学を仙台で、大学院を兵庫で、そして今関東にいる。 過ごした年齢も関係するんだろうけれども、仙台は下の【名前呼び捨て】、小倉は名前からとって【まり】、そして大学院から現在まではだいたい【下の名前+ちゃん】と呼ばれることが多かった。だから、SNSに書くときも誰かから話しかけられている場面を描くときはとりあえず、ここ最近一番呼ばれ慣れているもののように【さんまりちゃん】と

モーニングコーヒー

目覚ましのアラームが鳴る。多分鳴ったんだと思う。隣の人がムクムクと起きて、シャワーへと向かう。その背中を見送りながら、ゆっくりと身体を起こす。 シャワーを終えた人が、寝室をチラリと覗きながらコーヒー豆を挽き始める。次に目が合ったタイミングで「わたしも飲みたいな」とお願いする。 コーヒーをおねだりしたからには、ベッドから出ないといけない。寝巻きのままトイレに行って、そのまま歯磨きをして戻ってくるとハンドドリップされたコーヒーが手渡された。 挽きたてのお豆のコーヒーを、コー

暗黙のルールというよりは。

学生時代、東梅田で「こんなにも泊まるところがたくさんあるんだから余裕でしょう」と宿を決める前にパピコを買ったのに、どこのお宿もいっぱいで、それを溶かしてしまったことがある。わたしたちは、雨の降る金曜日の夜の街を、完全に舐めていた。 その夜、わたしたちの中に暗黙のルールが誕生した。それは、 寝床が決まるまでアイスは買わない。 あれから、数年。お互いにひとり暮らしのお家があるというのに、終電を逃してしまったので、夜の北幸へ。もうあの頃のように若くはないし、夜も更けた時間だっ

徹夜とか思い出とか

オールしてしまった。いわゆる【徹夜】ってやつ。 特に大きな仕事を抱えていたわけでもなく、誰かと遊んでいたわけでもなく、夜通しHuluで動画を見ていて、気付いたら朝だった。しかも、朝の8時。しっかり朝だ。 全51話完結のドラマの46話を見ていたのが日付を回った頃。クライマックスに向けて、これまでの伏線が回収されていく様子があまりにも楽しくて、朝の5時。ここまで見たんだからと意地になったのと、お腹が空いてきてしまって朝ご飯を挟んでしまったのとで、最終話まで。 一睡もしていな