桜の樹の下には、屍体が埋まっている。
金曜日の休憩時間。この時間帯は、一週間で最も幸福度の高い時間……のはずなのに、わたしの心はどこか晴れなかった。
どれもこれも、流行病のせいなのか。それとも、この時期は毎年こんな気持ちなんだったっけ。とにもかくにも、目の前のTO DOリストには、まだチェックのついていない項目が幾つもあった。
「はぁ……。金曜日なのに全然達成感がない」
そう呟くと、隣の席の上司がクスッと笑いながら
「ねぇ。なんて不思議なんだろうね。今そう思っているのはあなただけじゃないわよ。」
と言いながら