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sanmariのひとりごと

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なんでもない日常の、でも、だれかにとって、ちょっと、特別なことたち。
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2020年10月の記事一覧

秋が冬に変わっていくこのトキを、Naot CLAUDIAと共に。

また、秋によろしくね。 5ヶ月前、そう声を掛けてそっとシューズクローゼットにしまったショートブーツ。我が家にお迎えしたのは、確か去年の、秋も深まったある日のこと。 ロングブーツには早いけれど、日常遣いできるショートブーツが欲しくて、やっとのことで巡り会うことのできたNaot のCLAUDIA。 秋が冬になって、冬が春になる。 パーカーにロングスカート、マフラーが大好きなわたしの大好きなその季節の移り変わりを、一緒に過ごしたショートブーツ。 流石に夏の間は履けなくて、靴

わたしとキミとTシャツと。

「ピンポーン」 週の初めからくしゃみを連発し、仕事の繁忙期に入って、今日の夜ご飯はおやつに買ったベーコンエピだっ!なんてやけくそになって、ちょっと泣きそうになっていた夜に、我が家のチャイムが鳴った。 玄関のドアを開けると、見覚えのあるボーダーの半袖Tシャツを着たマイトレーナーが立っていた。 「外、めっちゃ寒いね」 いやいやいや。なんで半袖のTシャツなんか着ているのよ。 心の中でそう突っ込みつつ、あの冬の暑い日の記憶が蘇った。 初めての海外まで一人旅の行き先に選んだ

我が家のトクベツな「あたりまえ」

幼いころのわたしは「パーティ」と名の付くものが好きで好きでしょうがなかった。 「誕生日パーティ」「クリスマスパーティ」「おひなまつりパーティー」……。 とにかく何かとかこつけて「パーティ」をしたがったわたし(と妹たち)は、「パーティノート」なんてノートを作って、企画を練り、司会台本を書き、招待状まで作成していた。 冬になると、クリスマスにお正月、父もわたしもすぐ下の妹も冬生まれだから誕生日……と「パーティ」が続く。 そのスタートを切るのが、10月15日にある母の誕生日だっ

体を、心を取り戻すのなら、少しでも早いほうが良い。

「明日のお昼は、栗ご飯を食べるんだ そう呟くと、 「ニアミスだね。今日は、さつまいもご飯だよ」 なんて言葉とともに、炊きたてホクホクのさつまいもご飯が食卓にならんだ。 日々の暮らしを、丁寧に、愛おしみたい。 ずっとそう思っているけれども、繁忙期の10月は寝て起きて仕事に行くだけで精一杯。「1日に2回、フルグラを食べるんだ」そう言ってちょっとずつ、でも着実に増量を進めていたわたしもついにおやつのフルグラを抜き、夜ご飯をパンで済ませようと思い始めていた。 当たり前のよ

人が嘘つくのは本当の事を言って、信じてもらえなかったときからなんだって。

台風一過を思わせる、久しぶりの眩しい朝。。あぁ、このあったかいお日様の匂いを身体中に纏うことができたらどんなに幸せなんだろう。 そんなことを考えながらうつらうつらしていたときのこと。 ねぇ、こんな噂を聞いたんだけどさ なんていう、たった一つのメッセージでわたしの日向ぼっこは強制終了された。 たいてい、噂話とか人聞きの話というものはおもしろおかしくアレンジされ続けていくもので。きっと、これも、そうやってアレンジされたものなのだろう。 何が起こっているのかはよ

雨の降る日は、丸一日家にいられたらいい。だらだらと。

なんでもない日常の、でもわたしにとってnoteに書きたくなるような心動いたことのようなことを、きっと「小さな幸せと」呼ぶのだろう。 *** 目を覚ますと、窓の外が、薄暗い。 天気予報では、台風が近づいていると言っていた。外は、きっと雨なのだろう。そう思いながら、ねぼけまなこでiPhoneのロック画面を覗き込むと、6:35と表示されていた。 せっかくのお休みだというのに、結局いつもとたいして変わらない時間に目が覚めてしまった。きっとこれは、体に染み付いてしまったものなの

なんでもない日常の、でも、わたしにとって特別な香り。

香りは目には見えないけれど、充分すぎるほどに記憶を呼び戻す。 お盆休み以降、ずっと取り組んできた仕事がやっとひと段落した帰り道。家のすぐそばの橋を渡り終えた瞬間、ふわっと金木犀の香りが漂ってきた。 *** 小学生の頃、なぜか早く登校することがまだ一種のステータスのようになっていて、開錠前の昇降口で友達とおしゃべりしていたときのこと。 学生時代、きっとお互い好きなんだけれどもまだ付き合っていなかった彼と、語り合った公園での夜。 社会人1年目、繁忙期のちょっと余裕のない