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sanmariのひとりごと

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なんでもない日常の、でも、だれかにとって、ちょっと、特別なことたち。
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2019年10月の記事一覧

好きが沸くままに、放っておこう。いつか、夢につながるように。

納得のいく文章を書けるようになりたいし、自分が満足するような写真を撮れるようになりたい。聴覚障害児の子育て支援について研究をしたいし、願わくば保育者養成校で働きたい。好きな人と季節の移り変わりを感じて、のんびり過ごしたい。縁側で。珈琲に和菓子を添えながら。クリッパンのストールなんてあったら最高だ。 やりたいことはたくさんある。 それでも、わたしが行動に移せることはごく僅かで。 毎日noteを書いて、週末はカメラを片手にフォトウォークをして、平日は仕事へと通う。珈琲はミルを

秋の匂いを嗅いでしまった。

ちょっと早く起きた朝、部屋の窓を順に開けていく。窓を開けるたびに風が吹き抜けてくる。秋だ。秋の匂いがする。 春は桜、夏は海、秋は金木犀、冬は雪……。季節を感じる匂いが、その季節の代名詞にもなっている。それらの匂いから、季節を感じていく。 この秋も、やっぱり金木犀。 でも、そうじゃなくて。「〇〇の匂い」とうまく言葉では表現できないけれど、その季節がやってきたと感じられる匂いがある。 新学期初日の日差しの匂いだったり、あと数時間後にはきっと雨が降るだろうという土っぽい匂いだっ

大切な花を、一つ覚えておこう。花は、毎年必ず咲きます。

この景色を、彼女に見せたい。 彼女は、花を愛していた。わたしの登校を見守ると、朝の水やりをし、帰ってくる頃には庭先で新しく咲いた花や実を見せてくれた。買い物に行っても、お花屋さんを見つけるとずんずん進んでいった。 そんな彼女が、何よりも愛していたのが、このコスモス。秋になるとおじいちゃんの車で山へ行き、コスモスを眺めたっけ。あのときの彼女の喜びようったら。 花を愛し、娘を、孫を、ひ孫を愛したひいおばあちゃんが亡くなったのは、3年ほど前。最後の最後まで家に帰りたがり、大切

新しい時代も、あの絵巻物の世界を「美しい」と思える感性を、もち続けられますように。

雛人形のお内裏様とお雛様は、永遠の憧れだ。色鮮やかな十二単に、煌びやかなお祝いの品の数々。歴史の資料集や博物館の絵巻物を見るたびに、綺麗な着物に心が奪われる。 ーーーーーーーーーー お昼は、カレーを食べたい気分だった。しかも、本格的なスパイスが入ったカレー。 店員さんは2人。ネパール人2人で経営する町の小さなカレー屋さん。店に入ると、ホール担当の彼が熱心にテレビを見ている。 「前の王様?今の王様?」 そう言われてテレビを見ると、ちょうど即位礼正殿の儀が始まるところだ

夢ノートを描いてみようかと思っていてね。

お花の夢をみたよ。 そう言いながら、わたしの小さなお友達がにこにこと笑っていた。 お花畑で、ひまわりやコスモスに囲まれる夢を見られたらしあわせだなぁ。。。 ---------- 久しぶりに、夢を見た。何かの口に吸い込まれちゃう夢。夢だとわかっている。でも、その吸い込みがあまりにも強くて防げない。気付いたら地面から足が浮いていて、「吸い込まれる!」っていう瞬間に目が覚めた。 わたしは、いつも通りの部屋にいたけれど、何だか後味が悪い。 そんな寝起き。 夢ってなぜか曖昧で、

#旅と写真と文章と 手話配信にも挑戦するんだ。

秋も深まり、17時にはすっかり真っ暗。恵比寿から新宿までの山手線が、ガタゴトと揺れる。ゴーという電車の音が、永遠のように感じられた。いや、永遠に続いたらいいのにと思った。 でも、わたしのそんな思いとは裏腹に山手線はきっちり10分でわたしたちを新宿駅へと運んだ。 世界一の平均乗降者数を誇る新宿駅。その西口へ行くと、 #旅と写真と文章と のメンバーが集まっていた。 #千鳥足フォトウォーク と称してAutumn初のフォトウォーク。企画が発表されてからつい数時間前までは、とっても楽

靴は、その人の身なりをあらわす。

ナガクツシタノピッピ。 ながくつしたのピッピ。 名前は聞いたことはあったけれど、実は読んだことがなくて。この前の台風の時に、Amazonで購入した。 大きなサイズの黒い靴に、膝までの長い靴下。。。 あ。そうか。 長い靴下を履いたピッピという少女の物語だったのか。 というのも。わたしは、本文を読むまでずっと長靴を履いたピッピだと思っていたのだ。お恥ずかしい。 ---------- 雨模様の今朝。ちょっとうきうきしながら長靴を履いた。雨の日にしか履けないのだもの。

わたしの言語がそこにあることを、まじまじと感じた。

音の世界と音のない世界の狭間。きこえる友達、きこえる家族に囲まれて、日本語でnoteを書く。補聴器を外しても、言葉にならないにしても音は入る。わたしは、狭間といっても圧倒的に音の世界側の住人だと信じて疑っていなかった。 10月に入って、どうも調子が悪い。 ちょっと、おしゃべりをしたいな。 そう思って、ろうの友人を誘ってご飯に行った。 彼を一目見た瞬間に、わたしの心に溜まっていた想いが溢れてきた。声は出していなかったから、音としては静か。でも、あんまりにも洪水のようにとめど

せっかく生まれた思いだから。

七夕の夜に。 願いを込める。 音のない世界と音の世界の狭間をもっともっと好きになれますように。と。 今年の七夕。優しい世界noteをはじめた。 文を読むことが好き。 文を書くことが好き。 そう言いつつも、仕事や日々の忙しさを言い訳に、行動できない自分がいた。 そんな自分を変えたくて、所属するオンラインコミュニティ #旅と写真と文章と のクルーに相談したところ、勧めていただいたのが、このnote。 コミュニティの主催者、伊佐さんの後押しが決め手だったのは間違いない。 彼女

踏んだり蹴ったりも、笑い話になっちゃうんだから、不思議だよね。

通い慣れたいつもの電車。今日は外仕事が長かったから座りたい。急行には乗らず、各駅停車の電車に乗ろう。そう思い、ふらふらと電車に乗り込み、ぱたりと座った。 夜ご飯は何を食べよう。うー。今日はお仕事がんばったし、ハーゲンダッツでも買おうかな。ご褒美だ。 なんてことを考えながらゆらゆらと。 ボーッとしていると、見たことのない駅に着いた。ホームが斜めに開いている。外は真っ暗。ここは、どこだ。 ……。 一年半この路線に乗り続けて、確かに乗り過ごしたことはあった。でもでも。行き先

今日は、母の誕生日。

25年後、わたしはどんな誕生日を迎えるのだろうか。大きなホールケーキに50本の蝋燭を立てる?それとも、ひとりでコンビニスイーツを買ってきて食べる?それとも、自分の誕生日なんて忘れちゃうのかしら。それとも…… 今日は、母の誕生日。50歳になった。 50歳なんてとんでもなくおばさんのイメージだったけれど、50歳になった母は膝丈のスカートだって履いちゃうしパート帰りにナナズグリーンティでパフェを食べてきちゃう。洋服や小物は、時たまシェアするし、行きたいお店やイベントも大抵同じだか

わたしと雨とレインコートと

玄関を出ると、雨がしとしと降っていた。ちょっと悩んで、また部屋に戻った。2分後のわたしは、ベージュのトレンチコートからイエローのレインコートへ、ニューバランスのスニーカーからレインブーツへと装いを変えていた。 よし、行こう。 雨の日は、洋服が濡れるから嫌いだ。傘をさしても、風に乗った雨粒が飛んでくる。傘って大きく見えるけれど、雨をしのげているのは案外首から上だけなんじゃないかといつも思っている。目的地に着く頃には、首から下はびしょびしょ、とまでは行かなくてもかなりジメッと

空ってなんで、こんなにもきれいなんだろう。

わたしとわたしの周りが、笑顔で「おはよう」と言える朝がやってきた。 本当は、少し不安だった。 カーテンを開けて窓ガラスが割れていたら。。。 家の前の道路が冠水していたら。。。 ベランダに大きなものが飛んできていたら。。。 エアコンの室外機が、落っこちていたら。。。 遮光カーテンなのに、そのわずかな隙間から光が漏れてくる。これは、期待しても良いんじゃないか。 不安とわくわくが入り混じった、不思議な気持ちでカーテンと壁に貼り付けていたテープを剥がして、カーテンを開ける。

「心配しすぎだったね」 そう言って笑いあえる朝を迎えられますように。

台風がやってくる。 昨夜はいそいそと非常用バックを作り、ベッドやコンセント類を窓際から部屋の奥へと移した。 朝起きて、いつも通りトイレに行く。 いつもより、ブルーレットの香りがしない。 なんだかおかしい。 でも、今のうちだと朝から洗濯をしてついでに衣替えをして、洗濯機とお風呂場に水嚢を置いた。 と、外から防災無線っぽい音がきこえる。でも、何を言っているのかはわからない。 テレビを一日中付けて音を聞き続けるのもしんどい。そもそも、パソコンからしか見られないし、テレビ線を繋