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国際女性デー

3月8日は国際女性デーである。

制定されたのは1975年だが
発端は100年以上前。

1904年3月8日に
ニューヨークで女性労働者たちが
参政権を求めてデモを行った日が起源。

イタリアのミモザの日とも重なる。
#HAPPYYELLOW
#HAPPYWOMAN

ミモザは太陽を連想させる黄色と
寒さが厳しい冬に耐え抜いたゆえの美しさとして、
強くしなやかな女性の象徴にもなっている。


ジェンダーの平等


最近はSDGsの持続可能な目標の一つに
掲げられていることもあり
改めて注目を浴びているジェンダーの平等。

私は、この「平等」という言葉について
扱うのがとても難しい言葉だと思っている。

というのも、人間生まれた時から
環境も言語も身体も異なるわけで。
そもそも違うものに平等を求めすぎると
逆に窮屈だし、被害妄想を抱きやすい。

Equalityを目的にすると議論がずれていく。
平等とはどのような状態のことをいうのか
定義が難しいと感じる。

みんなちがって、みんないい
と、詩人の金子みすゞさんはいう。

一人ひとりの「自分らしさ」は
平等に依拠する必要はないのではないか。


ソーシャルフェアネス


一方でFairnessという考え方がある。
ジェンダーについて、私はどちらかというと
平等よりも公平を意識したいと感じている。

平等は違うものをイコールに扱おうとする印象が強く、
公平は違うものを全体の濃淡の中で
どうならしていくかという話だと考える。

平等かどうかは主観的である気がしてならない。
私の勝手な解釈ではあるが
平等の議論が立ちすぎると不平等に感じている側が
マジョリティに対して不満をあげるという
対立構造を生みやすい。

他方、公平は公を平らにならすことなので
人へのフォーカスではなく
仕組みのアップデートへと意識が向うと感じる。
自分の主観ではなく、皆にとってどうか
という発想で議論が進みやすい。

何かを変えようという時には
職場のプロジェクトも社会のあり方も
フェアネスが重要であると感じる。


国際女性デーに目を向けると
特に人権のフェアネスへの関心が集まっている。
SDGsのさまざまな項目と絡み目標設定されるくらい
生きることと切り離せない取り組み課題である。

地球上には、自分では想像もつかないほど
人権を無視された扱いを受けている人たちがいる。

自分の限られた日々の暮らしからは
世界中のあらゆる事象を把握しきれないが、
ニュースから伝わってくるだけでも
人権課題は世の中にあふれている。

国際女性デーは、そんな私に
身の周りの現実を知るきっかけを与えてくれる。

教育機会の剥奪から暴力や性被害、
政治経済的なグラスシーリングなど
日々苦しめられている存在がある。

知ることは行動のファーストステップ。

広く告げるということ


これらの社会課題に向き合った情報伝達に触れると
私が最初に広告に興味を持ったきっかけを思い出す。

1980-90年代、ファッションメーカーのベネトンが
広告を通じて焦点を当てた
エイズ、人種差別など人権に関わるテーマ。
これまで見てきた商業広告とは一線を画す表現に、
私は幼いながらに衝撃を受けた。

ファッションメーカーなのに洋服の宣伝ではなく
人種や性別の多様性を謳うポスター。
時代に早すぎて賛否両論の議論を生む過激なビジュアルに、
人々が目を逸らしがちな社会課題をつきつける潔さがあった。

知らなかったことを知らせることができる広告の役割。
広く知らしめるという意味での広告は、
こうした社会課題をクローズアップするときにこそ役に立つ。

広告コミュニケーション業に携わりながら、
自らがどのような社会課題と向き合っていくべきか
問いを投げかけられる日
でもある国際女性デー。

国際男性デー


ちなみに女性デーがあるのだから
男性もあるだろうと調べてみたらあった。

11月19日が国際男性デーらしい。
1999年のトリニダード・ドバゴが始まり。

男性は男性で「男らしさの呪縛」がある。

たとえば、
働いて支えるのは男性。
強くあれ!人前で泣くな。
男が台所に立つなんて…。
育児なんてやっている場合じゃない。
仕事も家庭もどちらに偏りすぎても指摘される。

男性は男性なりに大変である。

女性も男性もそれぞれに課された
アンコンシャス・バイアスの呪縛は根強い。

それぞれが輝けるように
「自分らしく生きていく」って
そんなに難しいことなのだろうか。

性別も年齢も国籍も宗教も、
そういう枠組みはそろそろ外してもいいのではないか。

こういう国際デーを定めなくてもよくなることが、
社会課題が解決されている状態なのだろう。

当社SANKOの企業理念は
関わる全ての人々を光り輝かせる存在になること。

ご縁をいただくコミュニケーションの仕事を通じて
一人ひとりが自分らしさを強みに輝ける社会を目指したい。

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