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焚火のつかない焚火合宿だけど、心には火が灯っただろうか?

 先週、全社合宿をした。


こだわったのは日常のオフィス空間や
密閉された会議室ではなく
緑あふれる自然の中に身を置くこと。

そして宿泊できない子育て中の時短社員も
都内から通える場所でおこなうこと。
みなで参加することを第一優先にした。
 
場所は横浜市にある上郷森の家
とても緑豊かなエリアで
窓から見える森は静か。
風の音と鶯の声が響く。
 
宿泊部屋も広く衛生的で心地よい。
合宿やワークショップにはオススメ。


組織体制が変わってから慌ただしい日々が続き
コロナも相まって全員で集まる機会を
逸していたことがずっと気になっていた。

日常業務の延長ではなく
みなでじっくりと過ごす
リアルなコミュニケーションの場がほしかった。
 
ワークショップスタイルで実施。
運営やファシリテーションも委託。
 
私からの一方通行な情報発信や
教える側と教わる側に分かれる研修スタイルは
避けたかった。
 
カヤックが地元鎌倉で起業支援をしている施設
「HATSU鎌倉」でファシリテーションをしている
あゆみの」の町塚さんにご縁をいただき依頼。

カヤックTシャツ部の唯一の部員であり
管理本部長の柴田さんにもブレストの場面で協力を得た。
 
合宿ではメインコンテンツの焚火が
ちゃんとつかなかったのがオチだが
焚火の映像とBGMで和やかな時を過ごした。
 
焚火はなくても
ファシリテーションの力と
コミュニケーションで場はあたたまる。
 
 
今回やりたかったことは
シンプルに組織内コミュニケーション。
とくに対話力と発想力を高める場づくりである。

対話について


話す、聴く、対話するという3ステップは
我々の日々の業務と直結する。
 
このステップを繰り返しながら
顧客の課題解決と価値創造をしている。


そんな当たり前のプロセスだが
業務と離れたテーマで行うことで
普段スルーしてしまうことにも気づく。
 
 
お題は「人生の道」
 
日常の業務や役割を離れて
一人の仲間として理解することは
組織のチーム力を高めるための土台である。
 
 
具体的には
・自分の人生を振り返り、現在の考え方や価値形成につながっている出来事を内省する
・自分の言葉で自分を語り、みなに伝える
・他の人の話をちゃんと聴いて、受け止める
・関心を示し、気になったらコメントを入れたり質問をする
・対話をし、お互いの理解を深める
 
 
簡単なことのようだが、実際は難しい。
 
普段、企画提案の仕事をしているからか
皆の前で自分のことを話すことには
比較的慣れているメンバーは多い。
 
一方で、他人の話を「聴く」というのが
なかなかできない。
 
聞いているようで、次に何を話そうか
考えてしまう人もいる。
人は情報が頭に入った瞬間に
思考が働いてしまうのだろう。
 
ただそれは聞いているのではなく、
次に何をいうか自分の番を待っているだけ。
 
体がそっぽ向いている人もいる。
受け止める時は音情報だけではなく
ボディランゲージが大切。
 
また、耳から聞いてはいるものの
相手の話をそのまま受け止められず
すぐ反論してしまう人もいる。
 
人の話を聞くそばから
自分勝手に判断してしまう。

こだわりの強い人ほど
その傾向が強い。

自分の価値観や判断を一旦わきに置いて
人の話を聴くことの難しさがある。
エポケーしてみる。
 
これは仕事において社内外で
関係者と話をするときにも起こってしまう。
 
とくに自分と異なる価値観に触れると
感情が邪魔をして
それ以上の話を受け止められなくなる。
対話どころではなくなってしまう。
 
対話をするというのは
高度な大人のコミュニケーションが求められるのだ。
 
 
以前エンパシーの話で触れたが
相手のナラティブを理解し
他者の靴を履いて対話をするのは訓練が必要だ。
 
 
人と対話をするときに
自分の大切にしていることや
こだわりが強く現れるのはよくあること。
 
自分にこだわりや関心があるように
他の人にもそれぞれあるわけで。
そのことに気づくことができれば
自然と耳を傾けることはできるはずだ。
 
 
個々の思考の多様性を理解し受け入れながら
チームとして、組織として集まったときに
どのようなバリューが発揮できるか。
SANKOの掲げる「THINK BEYOND」は
多様な個の集まりだからこそ
掛け合わされた価値となるのではないだろうか。
 
多様なバックグラウンドや思考性から
生まれてくるアイデアこそ
顧客への貢献につながるのだと思う。
 
偏った思考や画一的な発想ではなく
みなでTHINK BEYONDしていく。
 
誰かと意見がぶつかった時には
乗り越えるいいチャンスであることを忘れない。
 

発想力について


合宿二日目のブレストワークショップでは
アイデアを出す練習をした。
 
アイデアは拡散するフェーズと
収束させるフェーズがある。
今回はチームに分かれ
いかに数多くを発想し、
広げられるかをみなで体験。
 
イラストだけが描かれているブレストカード。
カヤックで開発したアイデア創湧キット。
 
めくった絵を見た瞬間に。
ある意味無責任に、自由に。
思い浮かんだことを口にする。
 
日々ソリューションビジネスをしていると
つい、うまい具合の着地を考えてしまったり
条件という枠にとらわれてしまう癖もある。
 
自由に発想していいと言う中で
我々はどこまで自由に開放的になれるか。
それが楽しいプロセスであった。
 
アイデアをとことん出す練習の後
最後は各自がやってみたい関心ごとを挙げる。
あらゆる制約条件を一切無視して。
 
新規事業の原動力は
個々の興味と関心であるからこそ
一人ひとりがチャレンジしたいことに
取り組める組織でありたいと思う。
 
その種を見つけていく機会でもある。
 
リストアップされた関心ごとをシェアしながら
それぞれのアイデアに乗っかり
さらにチームで広げていく。
 
 
波に乗ったアイデア炸裂チームも
自分の気になることをぶつけ合ったチームも
じっくりと対話を重ねたチームも、全てよし。
 
早速合宿後にアイデアの種を形にしようと
動き出すメンバーもいて頼もしい。
 
 
それぞれの考えをシェアし
違いを恐れず思うことを議論し
個々の狭い視野にしばられずに
一人ではたどり着けない場所がある。
 
Fast alone, far together.
一人だと速く、一緒だと遠くへ。
 
この言葉を胸に。

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