見出し画像

存在対効果

ビジネスにおいて、「費用対効果」という言葉はよく聞かれる。
かけた費用に見合う見返りや効果がどれだけあるかということ。

一方、「存在対効果」という考え方がある。
これは私がSANKOに入社した15年ほど前に
自分の仕事に対するあり方の一つに決めた言葉だ。

私は、当時SANKOの新規事業に
アルバイトとしてジョインする前までは、
海外を点々としていた。

日本の職場環境も不慣れであったため、
新しい境地で何かを指針に欲しかったのだろう。
たしか渡邉美樹氏の造語だったと思う。

「存在対効果」はたまたま記事で目にした言葉だったが
広告会社に異質な背景でご縁をいただき
営業の立ち回りもままならない自分にとって大切な指針となった。

「存在対効果」の私なりの解釈は、
自分たちの存在や行動、考え方を通して
顧客、パートナー、社員など関わる人々や組織に対し、
いかに効果的な影響を与えていけるかということ。

その後、ピータードラッカーの『ネクスト・ソサエティ』で
チェンジエージェントという言葉を知り、
関わる組織にとって変革の触媒としての役割は
自分の使命感のキーワードにもなった。

特に経営哲学や企業理念を
いかにして体現する存在となるか、ということは
立場が変わるにつれ、より深く考えるようになっていった。

時代の移り変わりとともに変化のあったSANKOに
波がありながらも自分が居続けてきた理由は、
自分の中に組織の理念への共鳴があったからだろう
と、振り返りながら思う。

コミュニケーションを通して、
「関わる全ての人々を光り輝かせる存在になる」ことを
企業理念にしているSANKOにとって、
自分たちの存在があるからこそうまくいった
成果が出た、という評価はこの上なくありがたい言葉。

担当者であれば、
あなたが居なければ達成できなかった、
あなただからここまでやってこられた、結果が出た、
という評価につながること。

誰がやっても同じような結果が出ることを目指す組織もあると思うが、
コミュニケーションドクターを目指すSANKOだからこそ、
一人ひとりがその強みを特徴的に生かし、
存在対効果が高い組織でありたいと思う。

ところで、存在に対する効果はどうやって計れるのか?
それは他者からの「ありがとう」の数かもしれない。

いいなと思ったら応援しよう!