組織づくりはコピペできない
「自分たちの組織を自分たちの手で創っていく」
そういう主体性のある人間が集まった組織にしたい。
どこかの成功事例を参考にするのはよいが、
外部に存在する情報や知識を
自分たちの組織の知恵として血肉にするには
ある程度の時間がかかるものだと思っている。
それは組織の中に生きている生身の人間がいて
その複雑な人間の集まりが生き物のような組織体となっているから。
組織文化は一朝一夕でできるものではない。
どんなにデジタル化された社会になっても
組織づくりだけはコピペできない。
成長には忍耐が必要である。
自分たちで組織を考える
社内では、各自の主業務以外に
全社横断の横串プロジェクトがいくつか走っている。
自分の業務だけに注力したい人もいるかもしれないが
それだと業務委託と変わらなくなってしまう。
プロジェクトに参画することで
組織にいる意味を考えるきっかけになれば良いと思う。
昨年から始まった取り組みは、今期3つに注力して継続している。
・人財目安・評価制度プロジェクト
・ブランディングプロジェクト
・未来の種プロジェクト
普段、各自が顧客との関係性の中で提供する価値と
組織の一員として取り組むプロジェクトで提供する価値は
全く別のようで、私は同じだと思っている。
「顧客には課題解決や価値創造ができています」
という自己評価の人がいるとすると
その人の価値は組織内でも同様に発揮できるからこそ
組織にいる意味があると思う。
お客様には一生懸命に考えて企画提案できるけれども
自社内のことに影響力が発揮できないのは
ビジネスパーソンとしての可能性がもったいないと感じる。
社内での各プロジェクトの進行はメンバーに任せているが
うまくいっているプロジェクトと
何度かつまずいているプロジェクトが見受けられる。
つまずくこと自体は悪いことではない。
つまずいたら落ちている石を見つけて
どかせば良いだけなのだけれど。
その石をさっと除くことへ思考が向かわずに
いつ誰がその石を置いたから危ないことになっている!
と実況中継だけして、いつまでも誰も石を拾おうとしない。
そうなると議論は進まない。
誰が石を拾うのだろうか。
私が石を拾って、さっさと道を整備しても良いのだけど
それだとメンバーの「主体性」は育たない。
どうしたら自分たちの思考の枠組みを超えて解決できるのか
当社がバリューとして掲げている
THINK BEYONDを発揮できる成長機会でもある。
「共創力」というのは
パートナーや顧客と動く時だけではなく
社内の関係者と組織を
どのように創っていくのかを考える時にも必要だ。
急いで形を創ることはできるけれども
むしろ形を作るプロセスでの歩み方が重要。
創る過程のコミュニケーションのあり方が
組織の一人ひとりに問われている。
「貢献度」というのは色々な貢献の度合いで考えられる。
自分がどんなところに貢献ができそうか
メンバーは伝えられないといけない。
そのプロジェクトに呼ばれたから参加しているのではなく、
大の大人が平日の大事な時間をそこに割いているわけだし、
自らの参画意思をもって意見を出していかないとならない。
自分の存在によって
どのくらいそのプロジェクトに貢献できているか
真剣に向き合えないとならない。
「主体性」「共創力」「貢献度」というのは
SANKOという組織にいるメンバーが
どのような仕事に取り組む際にも
常に意識をしてほしい行動指針である。