デイヴィッド・リンチはお好きですか?
わたしはリンチの映画が大好きである。
映画監督としては今や巨匠レベルだ。
映画好きな人なら誰でも知ってるはず。
好きか嫌いか、映画を観たことがあるかないかは別にして。
とりわけマルホランド・ドライブが好きなのだが、どの映画も急に「えっ!???」「なに、どゆこと⁈」「どうしたどうした⁈」「いまのは何か意味があるの⁈」と観てる者が置いてけぼりにされる感じが、たまらなく好きなのだ。
劇中、細かな説明はないし、ただ脳裏に焼き付く強烈なシーンやシンプルなセリフばかりだ。
映画や監督自身に対してのレビューでよく見かけるのは、「頭がおかしい」「最初から最後まで意味不明」「オカルト」「グロテスク」「怖い」と、そんな感じで否定的なものが多い。
彼のデビュー前からの実験的なフィルムからメジャーで上映したもの、彼自身が作って歌っている音楽、本、絵画、ドキュメンタリーをほぼ見てきたわたしには、紛れもなく尊敬するクリエイターの一人。
彼の作品に圧倒されたのは、大学生の時にイレイザーヘッドを観たとき。
怖くてヤバいなコレと思いながら、最終的には、「とんでもなく不思議なものを観てしまった!」
「放っておけないぞ、この感覚!」
と、感動が込み上げてきたのだ。
言葉にできない感動。
自分も心の奥底にある何かを表現できるかもしれない、とクリエイションの面では強く影響を受けた。
どうしてデイヴィッド・リンチについてnoteを書いたのかというと、ふと、日常の中の非日常を感じとり、それを表現するシュールレアリストといえば、と考えるとやはり彼が真っ先に思い浮かんだからだ。
リンチを否定することは、当たり前の毎日の中に見過ごしている非日常を無視することではないか。
わたしはそう思う。
自分の仕事観を模索している今、やはり彼の存在は私の中で、クリエイティブの大部分を占めているのだと感じる。
大学時代に続いて、15年経った今もまたヒントをくれることとなった。
彼が宇宙に帰る前に、探しているものを見つけ出したい。