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さんかく着物日記18:竺仙浴衣, ヤン・シュヴァンクマイエル。

7月某日
 1日家で仕事をしている時はほとんど「しまむら」である。しまむらは本当に優秀で雑に扱っても丈夫だし、シルエットも可愛い。プチプラだから使い捨てだと思われがちだが私のしまむらには10年選手もいるから恐ろしい。もちろんボロボロになってさよならするものもあるが、丈夫な子は永遠に着れそう。長く愛するものに金額の多寡は関係ない。しまむらのグリーンのボトムスに友人が制作しているTシャツです。友人の絵で、サモトラケのニケが描かれている。爽やかで可愛いTシャツだ。大人の女性がTシャツを外出着として着るのはけっこう難しいと思っている。新品のパリっとしたものやどこかデザインが凝っているもの、高級な仕様で高級感のあるブランドでないと、こう・・一気に老けてしまうような・・・やはりTシャツは若者のアイテムだと感じる。夜は近所の友人たちと約束があったのでそのまま出かけようとする。髪の毛もボサボサであったのでアタッチヘアで全てを誤魔化してでかけようと思ったがしかし。思いとどまり浴衣を着る。竺仙の白地浴衣で萩の柄の注染染めのものだ。コンサバ着物時代に反物を購入し、母に縫ってもらったお品。当時「竺仙の浴衣」に憧れを持っていたので、購入したもののまだ着物や浴衣に詳しくない私は知らなかった。「白地の浴衣は病人みたいになる」ということを。これもまた若い人なら違うかもしれないが、私は見た目的が「幽霊っぽく」なりがちなので注意が必要なのでした。
 久しぶりに袖を通してみるがまるで「結核病棟に入院中のやつれた奥さん」である。これはなかなかしんどい。博多織の半幅など合わせてみると本格的に入院患者である。それはそれで好きなコンセプトだが一応人と会うわけだから、と先日買ったばかりのギラヘコのをしめてみる。青と緑の2色でハリがありキラキラしているのでだいぶマシである。さすがギラヘコ。こちらにやはり緑のシルク・ド・ソレイユで購入したポーチを合わせてまあまあ外出に耐えられる感じに。
こちらのシルク・ド・ソレイユはアパレルも可愛い時がある。以前ラスベガスで買ったリュックは長らく愛用していた。
 友人家族たちと焼肉へ。我が家はそれなりに偏食なので人数が多い焼肉へ行くとさまざまな種類を食べられて嬉しい。楽しく過ごして翌日は二日酔いになる。どうしても加減がわからない。というか加減して飲んでもうまくない。飲兵衛の言い訳であります。

7月某日
 ヤン・シュヴァンクマイエル「怪談」展へ行く。怪談展ということで黒地に赤でしだれ梅が描かれている母の浴衣に道成寺の名古屋帯にて。
 待ち合わせは恵比寿のレトロ喫茶「喫茶銀座」にて。レトロブームのせいか単に土曜だからなのかなかなかの混雑。昭和レトロなショーケースに並ぶ食品サンプルが可愛い。ミラーボールやソファ席も昭和です。残念ながら昭和後期生まれなので「懐かしい」ではなく子供の頃読んだ昔の少女漫画(ガラスの仮面とか)に出てくるような場所である。レモンスカッシュとクリームソーダをそれぞれいただく。
 展示はもちろん楽しく。ヤン・シュヴァンクマイエルといえばオタクしから知らないような作家だと認識していたのにいつの間にこんなにもメジャーに?と思うほどに混雑していた。ラフカディオ・ハーン『怪談』のために制作した21点のコラージュ作品、見応えたっぷり。怪談(新装版)も限定本が出ていたのでうかうかと購入。
 展示の後はふたたびお茶をして新宿タカシマヤの催事へ再び行く。友人に浴衣を見てもらいたかったのはもちろんお取り置きのお品を受け取りに。ハテまた買い物をしているのか・・・。

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