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『極楽街』レビュー

 皆さんどうもこんにちは、三時のおやつです。
 さて、前回の投稿からまだ1週間もたっていませんが、やる気のあるうちに新しい記事を投稿してしまいましょう。まあしかしこのペースで投稿していると、ネタが尽きてしまうかもしれないのでほどほどにしていこうかと思 います。
 
 私のつまらないことを自覚している前置きはゴミ箱に置いといて、今回は『極楽街』(著・佐乃夕斗)をレビューしていきます。『極楽街』は集英社のジャンプSQ.(スクエア)で連載されている作品となっています。

 『極楽街』のあらすじは、作中の「極楽街」という法が通用しない無法地帯を舞台として、極楽街専門の解決屋「極楽街解決事務所」を営む”タオ”と”アルマ”の二人を中心として様々な事件を解決していく、というのが表向きの顔で、裏の顔は、極楽街に出没する「禍」という人食いの怪物を退治する「蛇穴(サラギ)」に所属するメンバーであり、禍による事件をスパスパと解決していく物語となっています。
 この漫画の面白ポイントは、天真爛漫で”半人半禍”なアルマと、イケイケビジュなヒロインだったら不思議ちゃんポジションの思慮深いタオの掛け合いが繰り広げる独特の空気感です。この、現実ではありえないようなコンビでありながらも、作中では一切違和感を感じさせない独特の空気感が、日常シーンでも、戦闘シーンでも常に変わらず繰り広げられることで、シリアスな空気感でもなんだか元気が出るような気分にさせられ、とても面白く読むことができます。
 また、アルマの、天真爛漫でありながらも”半人半禍”であることへの過去に起こった事件(まだ何が起こったか明かされていないので詳しくはわからない)などからの葛藤が、作中で見え隠れしているのも作品の奥行きがでていてとても面白いです。
 今現在(3巻まで発売中)まで読んだ中での私のお気に入りシーンは、人型の禍である”叶多(カナタ)”をアルマが殺害してしまうシーンです。禍のラスボスのようなキャラである”黄泉(ヨミ)”が出現し強制的に禍にされてしまい暴走したアルマが叶多を殺害してしまいます。しかし、よくあるハッピーエンド展開のような叶多が生き返る展開も予想したのですが叶多が生き返ることはなく、アルマはその事実を重く受け入れながらも心を閉ざすことはなく、自分がもっと強くならなければと立ち直る展開が、より一層アルマの人物像を定着させていて、とても印象に残りました。
 まだ読んだことがない方はぜひ1巻でも手に取って読んでみてください。まだ3巻までしか発売されていない(9/4に4巻発売)ので読み始めるハードルも低くとてもお勧めできる作品です!

 ここからは客観的な意見になりますが、この作品は佐乃夕斗先生の作画がとてもきれいでとても読みやすいな~という印象を受けました。また、作品の設定がそこまで難しくなくありながらも、それぞれのキャラの過去にあった何らかの事件をにおわせる伏線が各所に散らばっており続きを読みたくなる展開がとても多いです。しかし、3巻の時点でかなり様々な情報が詰め込まれておりとても展開が早いです。キャラの登場もとても多くアルマの成長もかなり急ピッチで進んでいます。そのため、私の予想ではあまり長く続かないのではないかな~と思ってしまいました。ですが、まあここは作者のプランと技量次第なのでここは大きく期待しておくことにします。
 佐乃夕斗先生のかっこかわいい作画と世界観がとてもマッチしていてあまり漫画を読んだことがない方からいろんな漫画を読んでいる方まで幅広い層にお勧めできる漫画ですので、この記事をきっかけにぜひ読んでいただけたら嬉しいです。

 最後まで読んでいただきありがとうございました。


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