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5時間半。#なんのはなしか分からない話をしていた【追記:ロン毛】

あぁ…どうしようどうしよう。
コニシ木の子さんって実在するのか…都市伝説じゃなかったんだ…。いまさら何言ってんだよって話かもしれないけれど、私はコニシさんをまるで別世界の住人みたいに思っていた。路地裏の、神。


いいのか、会って。許されない一線を越えようとしているのではないか、と不安になった。いや、決してそういう意味ではなくて。

2人きりで会うなんて、私にはできない。

私はマイトンさんを頼った。なんの偶然か、コニシさんとマイトンさんと私は、同じ県に住んでいる。


3人で会うことになった。


待ち合わせのだいぶ前にデパートに到着して、デニムを5本試着した。ぴっかぴかのデニムを履いておしゃれで素敵な女性になってから登場したかったのに、私の短い脚に合うデニムは見つからなかった。仕方がないからコスメ売り場に行ってビューラーとマスカラを新調した。買ってすぐにトイレに行ってメイクを直した。手が震えて口紅がはみ出しそうだった。


名刺を忘れたことにここで気がつく。ばかやろぉぉぉ!!なんのために名刺作ったんだよ!!って自分をぶん殴りたくなった。


エレベーターで10階へ。
そんな緊張せんでも、と誰かに背中を叩かれるんじゃないかってくらい緊張していた。今背中叩かれたら倒れそう。だって私は人としゃべるのが元々超絶苦手なんだ。だからこうやって書いてるんじゃないか!

エレベーターが開く。右手と右足が一緒に出る。


10階で、ちょこんとイスに座る2人を見つけた。遠目で見ても一瞬で分かった。絶対コニシさんとマイトンさんだ。いつも文章読んでるからわかる。絶対そう。近づいていくとお2人も気づいてくれたようで、わざわざ立ち上がってくれた。


「ほほほほほほんだすすすすすすのうです」って言ったような言ってないような。


コニシさんががっしりと握手をしてくれた。
マイトンさんがにこにこ笑いながら握手してくれた。
私の手はやっぱり震えたままだった。




たくさん話した。5時間半も話していたみたい。
なんのはなししたの?って聞かれたらうまく答えられないんだけど。



嬉しかったのは、私の想像以上にマイトンさんがすごく真剣に書籍化について考えてくれていたこと。プレゼン資料を作って、私が気がついていない、考えが足りないところまですくってくれたこと。あまりにも真面目に「なんのはなしですか」の資料作ってくれてるのがおかしくて、3人で涙出るくらい笑った。


マイトンさんってすごい人なんだよ本当に。もっと「俺スゲーんだぜ」ってしたらいいのにってくらいすごいのに「楽しいだけですから。」「オレ仕事してないみたいじゃない?」って笑うんだよ。


集合場所とかお店もマイトンさんが決めてくれたし、かわいいネコちゃんのお菓子までくださったんだよ。マイトンさんは文章にも愛が溢れているけれど、実物もやっぱりその通りだった。


コニシさんももちろんイメージ通りだった。#なんのはなしですか に書かれた作品、全部覚えていて、全部おもしろいって楽しそうに笑ってた。「路地裏はおかしな人ばっかりだから、俺が一番まともだと思う」って何回か言ってたけど、それは違うんじゃないかと思った。言えなかったけど。

好きな作家さん、例えば開高健とか大江健三郎を語るように路地裏作家のことを語っていた。「すげぇ面白いんだよ」って。目を細めて笑ってた。その度に、長い前髪がサラサラと揺れた。


本田賞を獲るために、『中村倫也のロン毛を目指す』と何回かおっしゃっていたコニシさん。「いま野田クリスタルくらい伸ばした」って3ヶ月前くらいに言ってたはず。とすると、そろそろ中村倫也ぐらい伸びているはず。



確かに、野田クリスマスまで伸びてた。そこから伸ばすのが難しいようだ。なぜか野田クリスタルでキープしている。道半ば。ていうか本田賞ってなんのはなしですか。

(スーシ。さん。イラスト似てました!!)






コニシさんとマイトンさんが目の前にいる。この瞬間、この3人が同じテーブルを囲んでいる奇跡を、私は一生忘れないと思った。夫の転勤でこの地に来たことを、すっごく感謝した。



#なんのはなしですか  を電子書籍化するなんて、我ながらとんでもないことを言い出しちゃったな、という気持ちも無くはない。でも、大丈夫、なんとかなる、と思えた。そんな5時間半だった。

今日撮った写真、これだけなの…
緊張しすぎて写真撮り忘れたの…




5時間半のうち、5時間はマイトンさんの変態についての話だった。マイトンさんはお風呂に入る時も靴下履いているそうです。靴下びしょびしょやん!って爆笑した。 半分ほんとで半分うそです。



帰りにアレを買って帰った。そう。アレ。



▼画像をクリックしてみてね▼


こんな未来が訪れるなんて1年前の私は想像もしてなかった。一歩、二歩と踏み出した自分を褒めてやってもいいかな、と思った。


▼こちらはコニシさんより

▼こちらはマイトンさんより




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本田すのう │   書いて読む主婦noter
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