対利用者支援で気づかされたこと
こんばんは。サニプレの新妻です。
今回は私が【対利用者支援で気づかされたこと】を書いていきたいと思います。少しでも皆さんの支援の役に立てればと思います。
私はグループホームにて十数人の利用者を受けもっています。その中の一人の利用者との関りについて話していきたいと思います。
その利用者は昨日の記事にもある、軽犯罪を犯した利用者で、私は犯罪を犯した原因に着目せず、犯罪を犯した事実にだけフォーカスをあて、怒るような責めるような支援をしていました。
上記の支援は良くない支援です。その時の私はそれが良くない支援だと気づかず続けていました。その結果利用者にある変化が起こりました。
その変化とは、担当職員の私に嘘をつくようになったのです。
その利用者はお酒を飲みに行くのが好きで、お酒を飲む際には計画書を担当職員と一緒に作成してから、出かけるのがルールなのだが、計画書を出さずに夜中グループホームを抜けだして、飲みに行くことが多くなりました。
最初は飲みに行った先で泥酔し、警察署員に保護されたことで発覚しました。その後も、同じグループホームの利用者より○○さんが夜中出て行ったのを見た。など報告がありました。
利用者になぜ無断外出をしたのか聞くと「僕は今まで、怒られたり責められたりして、飲みにいくことも、言ったら怒られると思って言えなかった。」と答えました。
そこで私は間違った支援をしてしまっていたことに気づきました。
その後、本ケース担当の相談支援専門員と話す機会があり、最近支援はうまくいっていますか?本ケースに対してどのような支援をしていきたいですか?と聞かれました。私は、先日の怒ったり、責めたりする支援のせいで、利用者が嘘をつくようになってしまったことと、支援のビジョンとしては、軽犯罪を善悪の判断がつかず繰り返し行うことに、パーソナリティ障害の一面もあると考え精神科の受診を考えていることを伝えました。
すると相談支援専門員の方よりこう答えが返ってきました。「パーソナリティ障害を疑って、精神科受診をすることは一つの支援策として間違ってはいないが、あくまで一つの選択肢にすぎず、他の選択肢や支援策はたくさんあるので、ひとつの支援策に捉われない、広い視野でケースに向き合うこと、利用者を怒るのではなく、問題を起こした原因を深く追及する。必ずしも正解が見つかるとは言えないが、正解に近づくことはできるはずです。家族がいるなら、家族に小さい頃の本人の様子等を聞くことが、本人の犯罪に対する背景が見えるきっかけになるかもしれませんし、枠に捉われない支援が必要です。」とスーパーバイズを受けました。
スーパーバイズを受けて、確かに私自身、利用者が犯罪を起こす動機、原因、成育歴などに深く関われていなかったと、気づかされました。現在はスーパーバイズを活かして、まだまだ時間はかかりますが、動機、原因などにきちんと焦点をあてて、再アセスメントをすることができています。
少しでも本ケースの心の奥に入り込めていけたらと思います。
Sanny Place Welfare新妻