学会報告:産業精神保健学会2024北九州その1
えっ、8月の学会の報告を今頃!?と笑われてしまいそうですがご容赦ください。自分が司会を担当した9月の自殺予防学会公開シンポジウムを中心に8月から9月にかけ4つの学会が続き、まとめる時間がないまま年の瀬まで来てしまいました。何としても年内に報告を完了させないと。まずは産業精神保健学会から。
-------------------------------------------------------------
第31回日本産業精神保健学会
日時:2024年8月24-25日
会場:産業医科大学 ラマツィーニホール
テーマ:AI時代と産業精神保健の新しいパラダイム
-産業医学の聖地からの発信-
https://orbit-cs.net/jsomh31/
-------------------------------------------------------------
私が学会誌の編集委員を務める学会ではありますが、こんなに楽しい学会は初めて!でした。楽しさのメインは「ワールドカフェ」でした。
▼ワールドカフェ
昨年のこの学会で初めて行われたプログラムだったのですが、部屋の前を通った時に、「何か楽しそうだなあ」と思ったのです。今年もやると案内があったので速攻で申し込みました。
参加定員は36名。6つのテーブルに分かれ、思い思いの席に座りました。今回は事前に配られた架空事例について、各職種の立場でどう対応するか、また適性(適正)配置の観点でこの従業員にどんな仕事をしてもらうのが良さそうか、ディスカッションするものです。
たまたま私が座ったテーブルは学会で活躍する先生方ばかり!「ここはレジェンドのテーブルか?」などと冷やかされましたが、そこで出た意見が本当にさまざまで、いやあ、ここまで視点が違うか!?と驚き、またそれが楽しく、改めて人って違うもんだなあとワクワクしてしまったのです。いや、基本的な見方はそんなに変わらないんですよ。みなさん実務家ですからとんでもない意見なんか出ない。むしろ差がないです。でも視点が違う。山登りで言えばどの登山口から登り始めるのか、入口が違うんです。へえ〜!はあ〜!と思いながらみなさんの話を聞き、自分の考えを述べ、また聞いて考え、コメントし、という繰り返しでした。
そして時間が来たらテーブルのオーナーが一人だけ残って他の人は別のテーブルに自由に移動します。そこでまた同じようなセッションを行うのです。計4回。最後に各テーブルで出た話題を全体で共有し終了になりました。正解を出すわけではありません。むしろいろいろな見方、考え方があり、そこで感じたものを各人が持ち帰るということがこのプログラムの意図ではないかと思います。何度も言って恐縮ですがともかく楽しいセッションでした。ファシリテーターおよびお手伝いのみなさん、ありがとうございました。