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学会参加報告:産業衛生学会2024広島その4

 産業衛生学会2024広島の報告その4です。その1その2その3もご参照ください。

▼生活自動記録アプリ!

 土曜午前の自由集会を終え、ランチョンセミナー15「睡眠・生活習慣と休職予防・復職支援 ~ 最新の生活自動記録アプリの活用 ~」に参加しました。リワークに携わる身としては東京医科大学の睡眠健康研究ユニットリーダーの志村哲祥氏。睡眠研究で有名なスタンフォード大学にも籍を置かれているそうです。
 レクチャー前半は睡眠研究の情報をアップデート。後半に心想計というアプリが紹介されました。何とスマホで自動測定されたデータから、生活リズム表を自動作成できるというのです。しかも誤差は5%!マジか?さらにこの結果を保健師や産業医、上司など、指定した人と共有できるそうです。

<図1 生活リズム表>

 メンタル休職者の指導では生活記録表を付けていただくことが多く、特に職場復帰を目指す人にとっては必須と言っても過言ではありません。自分で書いてもらうことにも意義がありますが、休職初期で具合の悪い時はそれさえできないことが少なくありません。スマホのデータで確認できるなら、より適切なアドバイスができるかもしれませんし、復職が近くなれば、デジタルの生活記録表と自分で付けた記録などを突き合わせ、主治医や産業保健スタッフと相談しながら、より適切な支援が受けられるようになるかもしれません。
 ということで、その精度に興奮し講演が終わって志村先生のところに突撃しご挨拶。アプリを開発したツリーベルがブースを出していると聞き、そちらにも寄って担当者にご挨拶させていただきました。何でも監視されてしまう世界は気持ち悪い面もありますが、私たちの生活の手助けになるのなら、活用の可能性は大いにあると思っています。 

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