フィンランドの対話資料を検討する(2024年度第3回産業OD勉強会)
2024年度第3回産業オープンダイアローグ勉強会を8月29日にオンライン開催しました。参加者は6名でした。今回は副所長の春日が3月にフィンランドを訪問した際に入手したダイアローグの資料を取り上げました。現在日本語への翻訳が進行中だそうですが、その一部を提示してもらい、参加者それぞれがコメントする形で勉強会は進みました。
ここ数ヶ月、私は殺人的な忙しさを経験していました。え、今日は8月29日!?まだ8月前半だと思っていた…8月にやりたいことがいっぱいあったのに…と愕然としたのです。そんなぼやきから勉強会はスタートしました。
さて、春日が翻訳しているダイアローグの資料を読み進めていくと、あちらの人がいかに丁寧にダイアローグを考えているか、準備しているかが改めて浮き彫りになりました。特に私が印象に残ったのは話の聴き方です。オープンダイアローグの勉強会を始めて気づいたのは、人はいかに他人の話を聞けないか、ということでした。どうやったらちゃんと人の話を聞けるようになるのだろう。ここ数年ずっと考え続けてきたテーマです。その一部はすでにnoteに書きました。今回、春日が持ち帰った資料の中で、聴き方について印象に残ったのは「自分自身に耳を傾ける」という部分でした。その一部を記します。
クライアントの語りを聞きながら自分の心に何が起こるかに目を向ける。これは自分をメタ・ポジションに置くということにほかなりません。クライアントと向き合い話を聞きながら、このメタ・ポジションと行き来できること。カウンセラーが身につけるべき大切なスキルではないかと思っています。これを交流分析の概念で説明すれば、Adult(成人)の自我状態を活性化です。しかも表を見ていただくと、何が気にさわるかとか、何が理解しがたいかとか、どんな衝動があるかといった、ネガティブな感情についても意識を向けることを推奨しています。そうなんです!これが重要なのです。カウンセリングの訓練の解像度がまた上がったと感じた勉強会でした。
次回の勉強会は2ヶ月後、10月24日に開催します。
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