Out of 紅白, But I Love. '23 vol.5
どんどん行きましょう。
白組⑦WEST./証拠
ジャニーズWEST改めWEST.の証拠。
今年は彼らにとって辛く苦しい期間が多かったと思いますが、しかしながらファンの強さや優しさも同時に感じられた年だったんじゃないかなと思っています。
本当だったら今年か来年あたり、いよいよ本家紅白出場が見えていた、そう言えるだけの売上や活躍がありました。
しかもそれが決して事務所マターのものだけではなく、ファンの頑張りや彼ら自身の努力が動かしたものも数多くあったということは本当にすばらしく、痛快でした。
だからこそ自分たちの力の及ばぬところでこうした事態が起きたこと、やっぱり悔しい。
ただ、そうも言ってられないし、未来がどうなるか本当にわからないからこそ今やるべきエンターテインメントがある。
そんな決意表明が改名であるし、発表のあったYouTubeでのあのパフォーマンスだったんだと思います。
個人的にはバチボコに踊るWEST.が好きなのですが(新曲のBeautifulがどストライク)、今回は件のYouTubeで披露した証拠をぜひ聞きたいなと。思います。
マジ幸あれ
紅組⑦ちゃんみな/美人(Remix)[feat.Awich]
続いて紅組はちゃんみなパイセンの美人。
ここは裏コーナーとして設けました"Female Rapper Renaissance"の一曲目。(という設定。)
今年の頭くらいだったかな、友達と飲んでる時に最近のフィメールラップシーンどうなってるの?って話してて。
僕の中で結構10年前くらいで止まっちゃってたんですよね、HeartsdalesとかANTY the 紅乃壱とかあの辺の感じ。もっと前か。
で、今誰なんだろって思っていろいろ聞き始めてみた結果、現行シーンを牽引するトップランカーはAwichとちゃんみなの2人かなと。
Awichは後述するとして、ちゃんみな人気はいつの間にかマジでメジャーなものになってるんだなって思うし、実際今回いろいろ聞いてみると、トラックセンスもリリックも含めてすごくよい。
いわゆるNicki MinajやCardi Bとかのポップセンスも持ちつつ、西野カナ加藤ミリヤにも通ずる等身大の"うちら女子"感(今考えた)もあって、その辺のバランスが上手いしボーダーレスな今の時代にあってるんだろうなぁってすごく思います。
日プ女子での特別講師っぷりもめちゃすばらしかったですし、これから多方面でさらに出てきそうな気もする。、
ということでそんな日プ女子での課題曲採用でも話題の美人をこの後登場のAwichをfeat.したバージョンで。
リリックが放送できんのかはわかりませんが、なんとかなるでしょう!!
コラボといえばFNS歌謡祭の専売特許感ありますけど、紅白でもどんどんやっていけばいいし何気にちょいちょいやってますよね?
白組⑧imase/NIGHT DANCER
TikTokからのヒット曲は外せないということでこちら。
imase/NIGHT DANCER。
SNSからのヒット曲というのはここ数年当たり前になってますけど、消費のスピードが特に早い気がして、クリエイターにとっては見つかる間口の広さは圧倒的ながらもその分一瞬で過ぎ去るブームに対して常に曲を作り続けなければという戦いがエグいのではと思ってしまいます。
隆盛と凋落の激しさと速度。
決して売れなくなるとかいうわけではなくて、imaseさん、長く愛されるいい声してるなって思うんですよ。
コージーな暖かさとスモーキーな渋みが合わさったような声で、これは30代40代ともっとよくなっていきそうな予感。
これはプロモーション次第なところはあるけども、いろんな方面に展開することでファン層が変化していくとまた違った景色が見えそうな気もしています。がんばってくれ大人たち。
紅組⑧IVE/WAVE
やっぱり韓国勢も外せない。
ということで紅組はIVEのWAVE。
DXTEENのところでも触れましたけど、KPOPアイドルグループの歌う日本語オリジナル曲にはいろいろ思うところがある、というか、わざわざ日本受けしそうなフォーマットに押し込まなくてもいいのになってものがめちゃめちゃ多いんですよね。、
そんな中でも去年のKep1erのWing Wingとか今回のIVEとかは本国でのテイストも残しつつで非常に出来がいい。
IVEに関しては今年の楽曲だったらこのWAVEが日韓合わせて一番好みでした。
欲を言えばもうちょい衣装どうにかなりませんかってのはありますが。(日本人は清楚な白でアイドル感出してった方が好きだろ、みたいな)
白組⑨KID FRESINO/that place is burning feat.ハナレグミ
ヒップホップ勢から続いてはKID FRESINO君。
ハナレグミをfeat.した今年のSingle、that place is burning。
いやぁいい曲。、
日本語英語を巧みに操り高速ラップを繰り出すKID FRESINO。
ポエトリーリーディング的とも思えるくらいロジカルな言葉がちゃんと入ってくるのと、リズムと声の心地よさが好きです。
一昨年はあるドラマ主題歌でSTUTS君の楽曲に松たか子さんと共に参加してましたね。あれもめちゃ良いです。
ハナレグミ永積さんとの共演もすごくハマっていて、街の空虚さや冷たさとそれに相反する優しさや暖かさが共存してる感じがリアルでエモい。
いわゆるポップスター的な位置付けのラッパーがいなくなって久しいですが、ジャパニーズヒップホップが醸成された証なのかもなとかも思います。これはヒップホップに限らずかもしれませんが、露出がなくても届く人には届くし、その範囲はとっくに海を渡ってるわけで。
ただ、なんか僕は辛うじてテレビの力は残っているなと思ってる派なので、もちろん出方は考えなきゃいけないですが、
こういういい作品やアーティストはTVで見たいなって思うこともあります。(確か昔やってたKID FRESINOのNHKの特番だったかな?すごく良かった)
セールスが見えづらくなってるからこそ、紅白の選考でもある種のキュレーションみたいな感覚が求められているのかもしれません。
紅組⑨安藤裕子/nontitle
若手が続いた紅組ですが、ここでデビュー20周年の安藤裕子。
デビューの頃から聴いてきてて、好きなアルバムや楽曲がたくさんあります。
世間的に最初のヒット曲は「のうぜんかつら(リプライズ)」になるのかな?
最近ではアニメ主題歌になった「衝撃」が認知されてるでしょうか。
今回選んだのはその衝撃のカップリングのnontitleという楽曲。
これ最初に聞いたのはライブで未発表新曲として聴いたんですが、とにかく歌詞が響いて。
"僕らはいつの間に つまらない大人になって
動けない心を弄んで ごまかしている"
ちょうどいろんなことに疲弊し始めていた時期だったので、とても心にグッときたのを覚えています。
そんなに頻繁にライブに行ってるわけではないんですけど、直近で行った渋谷のライブはもうコンテンポラリーダンスとか前衛的なお芝居を観てるかのような動きと言葉の紡ぎ方をしていて、
昔はどこか遊びがあるというかフラッと軽い感じが良さだなと思っていたんですけど、
この20年でそういうしなやかさは残しつつ、しっかり表現者としての芯を構築したんだなぁと感じました。
前述のFRESINO君もそうですけど、今こそTVで歌唱を見てほしいなって思います。
今回はここまで。年内完結が目標です!笑
前回はこちら。(ORANGE RANGE/Little Gree Monster/百足&韻マン/羊文学)
次回はこちら。(向井太一/Crystal Kay/岩崎宏美/德永英明)