【中級者解説向け⑤】敵対分子について
0.目次について
1.敵対分子の定義
2.敵対分子の行動目的
3.現状の敵対分子
1.敵対分子の定義
敵対分子とは三合連が敵とみなした者すべてが該当している。そのため敵対分子は明確な一組織を示すのではなく、複数存在する武装勢力の組織群を示している。
また、交戦の意思に関わらず、三合連が脅威とみなし、根絶の必要性を主張している組織は敵対分子に該当する。
三合連における最初の敵対分子とは「内部の離反者」を示していた。三合党会の中の四頭と呼ばれる集団が范帝を即位させた。この暴挙に離反し、かつての三合党会の理念に回帰するべく四頭ら三合連を討つ軍隊が三合連より組織された。これこそ「三合連傭兵隊」であり、三合連史上最初の敵対分子である。三合連の内部も敵対分子として扱うこともあるため、三合連の離反者や背教者として敵対分子に認定されたケースがある。
三合連旧北欧支部はかつて范帝とは異なる力を持つ神性体の崇拝組織を設立した。しかしながらその組織自体が、范帝崇拝を基盤とする三合連組織構造に抵触する事となった。三合連新疆より処刑隊が派遣され、一夜にして北欧全土の三合連が壊滅した。一部の残党は北欧を逃れて欧州に潜伏しており、彼らは敵対分子として三合連組織に指名手配されている。
2.敵対分子の行動目的
敵対分子は「三合連を倒すこと」を目的としている。しかしながらこの文言に関しては敵対分子の組織間において大きな差が存在している。
例えば、敵対分子の最大級勢力である兵装隊は「最高指導者『范帝』の崩御と三合連の解体」の為に戦っている。しかしながらその他の組織においては三合連日本支社の壊滅などの一勢力の崩壊や特定地域からの三合連の排斥に留まることも考えられる。とにかく言えることとして、敵対分子が戦う理由はそれぞれであり、組織群全体における結託は厳しいのだ。
結託が難しいだけならばまだしも、三合連という敵を前にして敵対分子が組織ごとに分裂し、事実上の内戦状態に突入することもある。
3.現状の敵対分子
部外者にとって敵対分子は三合連の敵という認識があるが、実際そこまで支持されているわけではない。それは敵対分子は部外者の味方ではなく、三合連の敵に過ぎないからだ。彼らの中には部外者を利用し、または被害を無視することも厭わない。これは三合連日本支社と日本のある集落が対立した際の事である。集落は武器を揃えて防衛線を展開し、三合連の兵隊を撃退する目的の為行われた作戦があった。しかしながら、その作戦にはどこからともなく情報を入手した敵対分子の一派が介入したことで戦争が泥沼化、当初想定した死傷者の5倍にも相当する量の犠牲を生み出す結果となった。このように敵対分子は三合連を壊滅させるために部外者を犠牲にすることも行う。それ故に部外者が敵対分子の要人を狙うケースも少なくはない。
敵対分子は所詮は三合連の前では有象無象に過ぎない。実際に言うとさほど脅威にも当たらないというのが実情である。しかしながら彼らという存在自体が「范帝の理想に反する愚者の群れ」を象徴しており、彼らとの戦争とは范帝の崇拝者にとっては聖戦であるのかもしれない。
とはいえ敵対分子も三合連にとって脅威となり得る場合がある。それは敵対分子の「異教者集団」である。三合連の総勢力の内、異教に対抗できる勢力はごく少数である。異教に耐性のない三合連の軍隊は、たとえ圧倒的な兵站と兵力の差を持っていたとしても、異教者集団の敵対分子と衝突すれば無事では済まないだろう。
このように異教とは絶対無敵の三合連を崩壊させ得る希望である。敵対分子の構成員の中にはこれらの組織を壊滅させるべく異教の力を望む組織もある。しかしながら異教とは人智を超えた力である。敵を討つために得た力が、自らとその周りを破滅に導くことも大いにあり得る。敵対分子の異教者の多くはその採算を度外視し、または目を背け力を求めている。力に固執し、破滅に向かうとはまさに愚者ではないか。
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