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読書メモ:「なぜ宇宙は存在するのか はじめての現代宇宙論」



きっかけは動画

ちょっと前にYouTubeでたまたま見かけた野村泰紀先生のこの動画を見て「宇宙すごい。おもしろい…」って思ったのをきっかけに図書館から借りてきた。

私は物理とか全くわからないからこの本を読んで理解できるか自信なかったけどわからないなりにすごくおもしろかったのでメモとして残しておこうと思う。

以下自分用メモ。

第1章 現在の宇宙

  • 宇宙はほぼ一様である 
    宇宙のどこから周りを眺めても同じような景色

  • 宇宙は今も膨張し続けている 
    ハッブルが発見「ほぼ全ての銀河は地球から遠ざかっており、またそのスピードは遠くにある銀河ほど速い」

  • 物質を構成しているのは原子、原子核は陽子と中性子でできていてその周りを電子が周っている

  • 原子核の周りを周回している電子は原子核からだいぶ遠いところを周っていてスッカスカ このスカスカ具合が大事らしい

  • 陽子や中性子はクォークと呼ばれる粒でできている
    電子と同じ性質を持つが質量だけが大きいミュー粒子、タウ粒子
    非常に軽く、他の粒子との相合作用が極めて弱いニュートリノという粒

  • クォークには6種類、ニュートリノには3種類ある

  • 基本の粒子は
    6種類のクォーク
    6種類のレプトン
    光子
    ウィークボソン
    グルーオン
    ヒッグスボソン(ヒッグス粒子) がある

ダークマターとダークエネルギーの違い

ダークマターは観測できないなにかの物質。質量がある

ダークエネルギー(暗黒エネルギー)はダークマターとはまた違う別のもの
宇宙が加速膨張しているという事実はこの宇宙に何か物質以外のものが満ちていることを意味している→未知のエネルギー源がダークエネルギーと呼ばれている。物質ではない。

ダークエネルギーの正体の有力候補は「真空のエネルギー」

宇宙の中身はダークエネルギーが69%
ダークマターが26%
ガスなどの普通の物質が4.4%
ニュートリノが0.1-1.6%
星とか銀河がたったの0.4%

感想
宇宙はまだわからないなにかでほとんどできている…すご
宇宙の中で0.4%しかない物質から太陽や地球ができてるのって奇跡すぎん?
は〜〜〜〜〜宇宙意味わからんやばい

第2章 ビッグバン宇宙Ⅰ ー宇宙開闢約0.1秒後「以降」

  • 物質のエネルギー
    物質のエネルギー密度は宇宙が膨張するにつれ、体積の増加に反比例して小さくなっていく

  • 真空のエネルギー
    宇宙が膨張してもエネルギー密度は一定

  • 放射のエネルギー
    宇宙が膨張すると小さくなるエネルギー
    ということは宇宙がまだすごい小さい時には放射のエネルギー密度はめっちゃ重要な要素だった

  • 原子核のいくつかは宇宙誕生後約1分から10分くらいの間に合成されたと考えられている

  • 宇宙の年齢は計算によって結構正確にわかっているらしく誤差はあんまりないらしい

  • 現在の宇宙の年齢は約138億歳、温度は絶対温度で2.7度、摂氏マイナス270度

  • 宇宙の晴れ上がりの時点(宇宙誕生後約38万年)

  • 初期の宇宙は高温高密のビッグバン状態で、それが膨張によって冷やされて現在の姿になった

  • その頃は高温でピカピカに光り輝いていた

  • 今夜空を見てもピカピカに輝いてないけど実は輝いているらしい(膨張してるから見えない。膨張しているためにドップラー効果によってその波長が間伸びして可視光の範囲を外れてしまっているから。)電波で見ればピカピカに光り輝いて見える

  • 38万歳以前の宇宙はあまりに高温すぎて光が真っ直ぐに進めないから見えない

  • 宇宙背景放射はが宇宙誕生約38万年後の姿を写している

  • 宇宙背景放射は密度がめっちゃ一様。38万歳の時点で宇宙の原子核(水素の原子核である陽子)、電子、光の密度、温度が10万分の1の精度で一様だった

  • 今は全然一様じゃない。どうして今の宇宙の構造になったのか?
    めちゃくちゃに一様だったところにできたほんわずかな揺らぎが現在私たちの見ている宇宙の姿になるのに決定的な役割を果たす

  • 一様な宇宙が膨張→その過程でほんの10万分の1ほどの密度の高い領域が重力によって多くの物質を引き付ける→高い密度になる、密度の低いところはもっと低くなる→その結果が銀河団、銀河、恒星

  • 宇宙の晴れ上がり以前の宇宙の様子は今の技術では見れないけど一般相対性理論を使って計算して調べることができるらしい

  • それによると宇宙誕生後およそ1分から10分の間に水素とヘリウムができた

  • 炭素、酸素、窒素などの元素はもっと後の時代に生まれた

私たちの太陽は第一世代の構成がその寿命を爆発により終えた後、そこから吹き飛ばされたガスを基に今から50億年ほど前に誕生した第二世代、もしくは第三世代の星です。そのため、地球を含む太陽系の惑星にはこれらの重い元素が十分に含まれます。そして、これらの元素は地球やそこに生きる生命の体を構成しています。つまり、私たちの体は大昔の星の残骸でできているのです!

第2章 ビッグバン宇宙Ⅰ ー 宇宙開闢約0.1秒後「以降」82ページ

感想
最後のこの文章がエモい。
私たちは星のかけらでできているってなんだか詩的でロマンチックな響きだけど事実、大昔の星のかけらでこの地球も人間もできているのかーーーー!
なんかほんと、すごいな。物理学とか計算でここまでわかって、観測ができてるのもすごすぎる。宇宙もやばいけど人間もだいぶやばい

第3章 ビッグバン宇宙Ⅱ ー 宇宙開闢約0.1秒後「以前」

なんで宇宙の初期のことがわかるのか?

  • ビッグバン原子核合成以前のものの観測データは確実なものは少ないけれど物理法則を使って時間を遡ることによりその大枠を知ることができる。

温度が約1兆度以上であった時代(年齢にすると1マイクロ秒以前)の宇宙には陽子、中性子はまだ存在していなかった。クオーク、レプトン、光子などが存在。

20世紀の素粒子物理学で新しく得られた知見の最も大きなことの一つ
→「私たちが真空と呼んでいる状態でもさまざまな場とよばれるものが存在している」

宇宙のごく初期を探索するためには素粒子物理学が強力な道具となる。
なぜか?
→より小さいスケールで起こることを調べるには対象をより粉々にちいさくしなければならないのでより大きなエネルギーが必要。巨大加速器を使って小さい粒をさらに粉々にして調べる。
素粒子物理学は高エネルギーの状態で何が起こるかを調べる学問。
初期の宇宙は非常に高温高密の状態→温度とは運動エネルギーのこと

超初期の宇宙で起きたこと

ダークマターの量は宇宙年齢10の-12乗秒かそれ以前の出来事によって決定されたと考えられている

実は世の中に存在するすべての物質には全く反対の性質を持つ「反物質」とよばれるものが存在する。
たとえば電荷マイナス1を持つ電子に対しては質量が全く同じで電荷プラス1を持つ「反電子(陽電子)」が存在し、同様に陽子、中性子の反粒子も存在する。
光子の場合は反粒子が元の粒子そのもの

反物質が対応する物質と出会うと対消滅という現象を起こしてともに消え去る。その時に元の物質と反物質はその質量に対して大量のエネルギーに変換される。

じゃあなんで宇宙には物質ばかり存在していて反物質はほとんどないように見えるのか?
どうして非対称な世界となったのか?
物質と反物質の量の違いを生み出すメカニズムはどのようなものか?
いくつもそのメカニズムが考えられていて、そのほぼ全てで宇宙初期が非常に高温であったことを必要としている。

  1. ダークマターの候補1「ウィンプ」 - 最有力候補の一つ。

  2. ダークマターの候補2「アクシオン」

他にも候補はあるらしい
ウィンプもアクシオンも読んでてすごい難しくてよくわかんない

初期の超高温高密の宇宙で起こった最も重要な出来事の一つは物質優勢の世界が作られたこと。

標準模型の粒子を総称して「バリオン」とよぶ
バリオンと反バリオンが対消滅する時にほんのちょっぴりだけバリオンが残って物質優勢の宇宙になった説
このような粒子と反粒子の相互作用の非対称性を「CP対称性が破れている」という → この研究で2008年日本人の小林さん・益川さんがノーベル物理学賞受賞

感想
反物質って…なに???まじでSFの世界みたいだ。
ダークマターがなんなのかを調べる研究って自分が思ってるよりも進んでるんだなって思った。すごい。すごいしか出てこん。
あと、科学ニュース的なもので聞いたことのある「CP対称性の破れ」って宇宙の研究に役立ってたのかっていうのを初めて知った。

第4章 インフレーション理論

宇宙は「ほぼ一様」
宇宙はめちゃくちゃ平坦
なんで???

その謎を解く鍵がインフレーション理論
→ 宇宙は高温高密のビッグバンの時代に突入する前に、インフレーションと呼ばれる凄まじい加速膨張の時期を経たとされる理論

インフレーションは指数関数的に爆発的に膨張

宇宙にインフレーションを引き起こすメカニズムの謎を解く鍵の一つに
スローロールインフレーションっていうのがある
このあたりは読んでもよくわからなかった!

ビッグバンとインフレーションの関係

宇宙は高温高密のビッグバンの状態になる前に、インフレーションと呼ばれる指数関数的、加速膨張の時代を経た
→ その爆発的加速膨張は私たちが現在観測できる宇宙をほぼ完全に一様かつ平坦にしている。
そのためその後インフレーションを引き起こした場(インフラトン場)のポテンシャルエネルギーが他の粒子の熱エネルギーに変換されることにより起こったビッグバン宇宙も一様かつ平坦な状態から始まる

「ビッグバン」という言葉の意味
宇宙初期の高温高密の状態、もしくはその状態の始まりを指すのであれば
「ビッグバンが始まる前の宇宙は、インフレーションの状態にあった」
という記述は完全に正しい意味になる。
しかし著者によってはビッグバンという言葉を宇宙の「本当の始まり」を指すものとして使用することもある。

そろそろもう限界になってきた。むずい。

量子力学と揺らぎがなんか関係している
宇宙が加速膨張してビヤーーーっと広がった時に量子力学の「粒が確率的に存在する」の性質でほんのちょびっと場が揺らぐからその揺らぎからいろんな粒子がくっついたりして原子核とかができあがってきた…ってコト?

感想
もう…場とか重力波とかむずかしすぎてついていけない…
わからんながらもこのインフレーション理論はよくできてるんだなって思った。

第5章 私たちの住むこの宇宙が、よくできすぎているのはなぜか

ペンローズ図とか、宇宙の始まりと果てとか、わかんない!!!!!
読んでもむずかしくてよくわかんない!無理!ギブ!降参!

ただ、昔天動説が正しいと思われてたのに実は違ってて地動説だったんだ!!みたいに今考えられてる宇宙も実は間違ってるかも!?という可能性があるっていうのはそれはそうなのかもって思った。

素粒子の話とか標準模型の話とか統一理論とかむずかしいワードがいっぱい…

どうしてこの宇宙が人間にとって都合良くできているのかっていうのにはきっとなにか純粋に理論だけからは説明できない特別な性質、しかも人間の存在に関係したような性質があるということ…らしい

そして、「マルチバース理論」は、この奇妙な事実を説明するほぼ唯一の候補として今世紀に浮上してきた理論らしい

感想
むずい。すごい。語彙力がなさすぎるのでそれしか言えん。
どうして宇宙が人間にとって都合良くできてるか?、一般の人が考えたらそれは神様が作ったからなんですう〜〜〜〜〜〜って流れになりそう。そうなると宇宙の始まりは宗教学や哲学の領域になるのでは?素粒子物理学から宗教や哲学へ?すごいな…いやもともと哲学から自然科学が生まれたとは聞いたことあるけど。すごいなとしかいいようがない。わかんないなりに、おもしろい。すべてのことはどこかしらで繋がっている

第6章 無数の異なる宇宙たち - 「マルチバース」

読んでても全然わからんのだけどどうも真空のエネルギー密度というものが今の状態であるっていう理由を説明するのに、自然界には無数の異なる宇宙がいっぱいあるって考えるのがいいらしい…?

人間原理っていう言葉も出てきた
人間原理という考え方の核心は私たちが自らの周りで観測する世界よりも、実はもっと多様な世界がどこかに存在していると仮定すること

うーん、なるほどわからん

ワインバーグという研究者が考えてたこの宇宙がいっぱいあるっていう説がのちの時代に観測によって確かめられた(宇宙の加速膨張)

じゃあやっぱ宇宙ってたくさんあるんじゃん!

そして他にも宇宙がたくさんあることを示す根拠があるらしい

それが超弦理論!


感想:宇宙やばい

正直難しくてわからないところやピンとこないところもあったけれど
それでも先生の動画を視聴した後に読んだので「あ、ここ動画で説明してたとこだー」とか「この話は動画にはなかったけどおもしろいな」って思うところもあっておもしろかったし動画での野村先生の熱意やテンションの高さを文章でも感じられてよかった。
他にも宇宙の話が初心者にもわかりやすく書かれている本があったら読んでみたいなって思った。


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