陰謀論ではないでしょうが

陰謀論ではありませんが、陰謀的なものはあるでしょう。陰謀とは、広辞苑によると、ひそかにたくらむはかりごと。謀叛《むほん》の計略で、秘密裏に準備されているのですから、計画通りに成し遂げられたり、露見して失敗してしまう、の結果として表面化しなければ、陰謀が明らかになることはありません。

言いかえます。不都合な側面に、目が向けられないようにしているのです。都合の良いところばかり報道する「大本営発表」のようなものです。言われるままに信じる、のではなく、立ち止まれば、違う側面も見えてきます。いかにも、陰謀論っぽい言い回しですね。

政策や制度などの制定をはかるときには、いかに受け入れやすくするかを考慮します。そのときに役立つのが、デザイン化です。口当たり良く、受け入れやすくするためには、そうでない部分を前面から除く必要があります。そのためのデザイン化は、ノイズや不都合さを排除し、見栄えを良くするのに好都合です。

そして、政策などの広報活動には、電通などの大手広告代理店がかかわっているとされています。そうであるなら、それは、良心に基づくのではなく、業務として広告されている、ということです。広告とは、消費者の食指を動かそうと仕向けるもので、国民は消費者である、としかされていません。ますます、陰謀論っぽくなってきました。

それでは、不都合な側面に目を向けてゆきます。

1 受信料(支払っていない人もいて、理不尽さを感じています)についてNHKの場合、徴収される金額ははっきりしています。

では民放各社はどうでしょうか。確かに、受信料という明確なものはありません。でも、放送を維持するには当然、費用が掛かりますので、それをスポンサーから調達しています。企業、各種団体、政府などがそれで、広告宣伝費という経費(控除対象)で賄われています。

しかし、それを負担しているのは、私たち市民であり、消費、寄付、税金などを通じて負担しています。ということは、広告費は市民が負担しているのです。NHKの受信料は契約ですから、受信機がなければ払う必要がありませんが、消費、寄付、税金は受信機の有無は考慮されません。例えば自動車を買ったなら、受信機がなくても受信料を払っているのです。広告費という不明瞭は受診料を、です。

2 社会保障費などの企業負担分。全額の半分が企業負担、とされています。もちろん、企業が善意でやっているはずはありません。給与から差し引いて、負担しているだけです。その企業が負担している額を給与として支払い、全額を各社員が給与から納めればいいはずです。ではなぜ、そのような仕組みを取るのでしょうか。企業の「有難さ」を強調し、自社への帰属意識を高め、日本的企業風土を守るため、としか思えません。

3 消費税、これも本来のあり方から大きく外れています。これは、付加価値税、つまり、売り買いによって生じた利益に掛かる税金です。生活者としての私たちは、商品を購入しても、消費するだけで、利益を得ることはないので、消費税を負担しておらず、それは、見せかけでしかないのです。

すべては税抜き価格で購入しているのでなければなりません。そうならば、消費時に税が発生する、というのもおかしなもので、利益発生時、でなければならないはずです。そして、単純に利益に対する税金ですから、わかりやすい、一方、法人税であれば、計上のやり方で節税も可能です。

消費税が上がると……とよく言われますが、これも消費に掛かる税金だ、とするから、生じるのです。最終消費者が負担する、と思い込まされていますから。利益に掛かる税金として原価に組み込まれているのだから、原材料の値上げ、です。よく、企業努力で……と表明されているように、反映すればいいのです。全額、最終消費者に負担を強いてよいはずはありません。

以前ブログに書いた記事を改訂しました。

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