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猫の本を2冊
山崎るり子さんの詩集「猫まち」を読んだ。
2018年の7月、パソコンを持たない山崎るり子さんが娘さんに丸投げするような感じでブログを始める。
一日一詩の「猫まち」
この詩集はそうやって始まった。
私はこの詩集を手に入れて、喫茶店で一気に読み切った。
お気に入りは9月6日の詩だ。
捨て猫
<信じるってことは
信じた自分を最後まで信じること>
それは猫の血の中に代々受け継がれてきた
たくさんの車や人とすれ違いながら子猫は
公園からずっと男の子の後をついていく
もう一度抱き上げてくれると信じている
我が家の愛猫の気持ちになって、詩のようなものを書いてみる。
お母さんが履くスリッパはあたしの爪とぎ
キッチンに立つお母さんの肩に背後から飛び乗れば
冷蔵庫の上まであと少し
冬の夜はお母さんと布団で眠る
ふわふわ毛布をふみふみ ふみふみ
そしてお母さんのたっぷりした腕まくら
くまくら珠美さんの、そらの絵本シリーズの3冊目を読んだ。
「そらのほんやさん」 理論社
つぐちゃんと相棒のハリーは2匹のねこが働く、そらにある本屋さんへ行く。そしてたくさんの本と、本を探しに来たお客さんと出会うのだった。
あるねこが絵本を探しにやって来た。
<下界>にいるとき、女の子がいつも読み聞かせてくれた思い出の絵本を。自分が<そら>に来てしまったことで、本も読めないほど悲しんでいることを知ったのだった。
だから こんどは、わたしが
よみきかせをしてあげたいのです。
あのこの すきだった、あのえほんを
店主のふたりはその本に<オプションきのう>を追加して渡すのだ。
この えほんで、そのこの ゆめのなかに、
すこしだけ はいりこめますよ
ページをめくり、泣いてしまった。だって書かれていたのは
ーあいたいよ。
ーいつも いっしょだよ。
今回も涙腺崩壊だった。いつか自分にも訪れる、その時を想像するだけで涙が出て来る。それでもなお読みたいこの作品。この「そらのほんやさん」は2023年12月の発刊で、2024年の12月に新作の「そらのゆうえんち」が発売になっている。またゆっくりと泣きながら読みたいと思っている。
以前書いた記事です。