コロナリストラに遭ったょ☆番外編「本当にあった怖い話」

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退職後のお話です。
退職に至るまではコロナリストラ日記①-③をお読みください☆
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コロナリストラで退職してから意外なほど陳さんからの連絡はなかった。
さすがにその辺はわきまえているらしい。

今から思い出すと異常なほどの執念であった。
「三月ちゃん営業やりなよ~」としつこいので(もちろん私を営業として残し、事務のことを手伝ってもらおうという作戦である)、
「私が辞めてからも何か質問があればいつでも聞いてくださっていいので」と優しく答えてたら、
「でもやっぱり営業やりながらの方が責任をもって質問にも答えれるでしょう?」と言って来たり(すげぇ失礼な発言である)、
そのわりに私が引き継ぎのために出勤すると、私のかばん置き場に陳さんが自分の荷物を置いていたりした。(営業Dくんが「こんな悲しいことはないですね…」と同情してくれた。)

ここまでしつこくしてきたわりに、解雇日以降の連絡はほぼなし。(ホッ)

ただ日が経つにつれて、労務関連も担当している経理のおばちゃんからの伝言が、陳さんからたまにメールされてくるようになった。
経理のおばちゃんが直接私に連絡してこればいいのだが、なぜかおばちゃんは陳さんを通したがるのである。すごく非効率である。まぁどうでもいいんだけど…
最初はふつうのやり取りだったが、ある日突然「経理の中川さんからの伝言で、退職届を出してほしいんだって。急いでいるみたいで、できれば明日中にって。できる??」

退職届?

私は「会社都合の退職なので、普通は退職届は出さないと思いますが、会社都合による退職という内容で書けばいいんですか?」と質問した。

陳さんは日本語は上手だがこの辺の仕組みはあまり理解していないので、
「そうなのね…私の確認不足でごめんなさい。中川さんに聞いてまた返事します」という返答だった。
まさか「自己都合で辞めたようにして書いて」とか言ってこないよな~?と少し不安が残った。

翌日、
「中川さんに確認しました。本来であれば会社都合なんだけど、それだと会社に支給される補助金が減る可能性があって、減ると3月の10日休み分のお給料が減ってしまうので、自己都合として退職届を出してくれないかといことでした。」

やっぱり~!!!!???
予想通りである。

従業員の解雇ってやっぱり会社にとってデメリットあるよね~
だから慎重にやらないと、今後の融資とかにも影響するみたいですよ。
ていうか、そんなに給料の心配するなら、補助金でまかなえない分を会社が負担したらいいのでは?お金あるんでしょ?…。

私は市役所やハローワーク等公的機関にすでに「会社都合としての退職」で手続きしていたので、それを理由に「その内容では退職届は出せません」と拒否した。
もちろん公的手続きをしていなくても拒否する気だったけど…

コロナで多くの会社が経営不振の中、こういうことを平気でしてくる会社が増えるでしょう。
法律的にどうのこうのってことではなくて、自分にとってどちらが有利なのか?で判断したらいいと思う。

はっ…まじめな話をしてしまった。

「本当にあった怖い話」はこれからである。
私が拒否の返答をしたあと、陳さんから、
「わかりました。ごめんね迷惑をかけて。早く就職先が見つかるといいね。」と言う返事がきた。

「早く就職先が見つかるといいね。」
「早く就職先が見つかるといいね。」
「早く就職先が見つかるといいね。」

…違和感しかない。

なぜ、「まだ就職先が見つかってない」ことが前提なの?
なぜ、「まだ就職先が見つかってない」ことを知っているの?

ふつうは、「仕事は見つかった?最近はどうですか?」ではないか?

この陳さん、なぜか「私が陳さんに言っていない私のこと」を知っているときがある。

中国系企業で勤めたことがある或いは中国人と関わりの多い人ならば知っているであろうが、大体どこもWECHATという、いわゆる中国版LINEを使って仕事を行う。
それはPCにもダウンロードして、社内連絡ツールとして使われたり、取引先と直接連絡を取ったり、まぁメールのような感覚で、仕事をするに必要不可欠なものである。

もちろんこの会社も全員が使用していて、ほぼ全員PCでも使用している。

とある日、私が雑談で「友達のメロンちゃん(仮名)が~~~」と陳さんに話したことがあった。
すると陳さんは、「あぁ、WECHATのあの子?」と私に言ったのである。

私はびっくりした。

確かに、「WECHATのあの子」であるが、なぜ、陳さんがそれを知っているのか?

私と陳さんのデスクは隣同士で、私の方が入り口に近いので、陳さんは出入りする際には必ず私のデスクを通る。
その時に、私のPCのWECHAT画面を目にしたのだろう。

LINEでもそうだと思うが、最新会話の人が上部に来る。
メロンちゃんは仲が良かったのでいつも上部に来ていた。
しかもWECHATのIDも「メロン」という名前であった。

なので「WECHATのあの子」という発言に至ったと思うが、それにしても不気味である。

たとえWECHAT画面を「見かけた」としても、名前まで「目に入る」だろうか?
ノートパソコンの小さな画面で?
「通りがかる」って1-2秒でしょう?

こーわ……

そして今回は私がまだ就職先が見つかっていないことを知っているかのような「早く就職先が見つかるといいね。」である。

え、何、私、監視されてる?

あるいは、何か、私の携帯に、仕掛けてます?

こえ~~~~~

この「早く就職先が見つかるといいね。」という〆の言葉は、4月のメールだけでなく、5月以降のメールにも書かれていた。

4月ならまだ就職先が見つかっていないことも予想できるかもしれないが、5月以降もなお言ってくるのがまた怖い。

そしてそんな私、最近再就職先が見つかった。

その最終面接で、特に何も質問することがなかったのだが、とりあえず人員構成について聞いてみることにした。

私「募集要項の会社説明欄には、既存事務スタッフ合計3名とありますが、そのうち1名は〇〇さん(面接してくれた気のよさそうなおっちゃん)なんでしょうか?」

〇〇さん「あ~…いや、私はその人数には入ってなくて…3名のうち2名は辞めちゃったんだよね~」

…なんか、この面接のくだり、前もあったような…

ぜんぶ、実話だよ!!!!

ー完ー

PS:陳さんのスピンオフ近日公開!

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