貴重な出会い
この岩手県の震災ボランティアでの宿泊場所は遠野市にある「ふるさと村」の古民家だった。普段は博物館なのだが急遽ここを使っていいという事になったようだ。
この趣のある古民家はこの遠野郷に残された古い南部曲り屋を移築し江戸時代の遠野の山里を再現しているらしい。
ほんとうに田舎に来てしまった感じで、なんだか懐かしい感じがしたしほっとしたのを覚えています。
そして今回集まった仲間はアメリカ人と日本人のカップルだったり、地元がこの東北の人でひとり参加したひとだったりといろいろな状況できていた。
311のこの震災は世界的に見ても多くの人々に影響をもたらしているのがわかる。
私の参加理由は「こんな状況で普通に仕事なんてしていられないし、実際の現場なんて行ってみないとわからないからテレビの情報だけを信じるのではなく、きちんとこの目で見て、自分が良いと思うことをしたい」そんな感じだった。
話は変わりますが、ここの管理人の女性が
このふるさと村の古民家は座敷童が出るんです・・・と
言っていました。この女性はカッパみたいな白い小さい子供をよくみるんだそうです。見える人には見えるとも言っていました。
私はその座敷童を見れなかったけれどこの古民家でとった何枚かの写真はハッキリと不思議なオーブが映っていました。
この古民家の夜にみんなで今回の震災のことをいろいろ話しましたが、ここにきていた彼ら彼女らはこの震災以外にも多くのボランティア活動に参加している人達でした。本当に逞しいし頼もしく感じました。今回私と彼女は初めて参加したけどとても大きな学びになることがたくさんあった。
ここで出会った仲間は今でもたまに連絡を取るときもありますが、今後もし日本に何かあった場合またどこかで会うかもしれない・・・
その夜はみんなで語り合って、あっという間に2日目の朝になった。
瓦礫の壁
2日目は釜石の海岸清掃でした。
古民家から30分ほど走ったところにその海岸はあった。
そこには大量の瓦礫の山が高い壁のようにそびえたっていた。
その高さは5,6メートルはあったと思う。
まだまだ海岸の砂浜にはいろんなものが散乱している。
「瓦礫の清掃時にもし遺体を見つけたら触らずに速やかに係りの者に声をかけてください」とのことだった。遺体は警察が確認するようです。
この海岸に多くの行方不明者がまだまだいるんだ・・・と思うと一人でも多くの方を見つけてあげたいと思いました。
そんなことを考えながら海岸清掃を初めて約40分くらいすると、震度5強の余震が襲った。あの音が鳴るたび「ビクッ!」となります。
大きな警報が海岸一帯に鳴り響く。
津波警報が出されて、みな一斉にバスに戻り一時待機となる。
この時の東北は地震に対してかなり警戒していたので、余震が来るとその後の作業は一向に進まなかった。津波が来るのを確認して安全確認が取れてからではないと活動できないのです。
こんな状況だと瓦礫の清掃も相当時間がかかるのではないのだろうか?とも思った。
その日は、そのまま車内の中でお弁当を食べて、今後また大きな揺れがあるかもしれという事で活動はできなかった。
ここまで来たのにそんなに動いていないのが東北の人にとても申し訳ないというか、心残りというか、残念だった。
あっという間の二泊三日のボランティア活動でしたが、この参加の時に出会った貴重な仲間たちにはとても感謝しています。