1年留学に至るまで
中学校を卒業した2019年にロンドンへ行った。人生で初めての海外旅行だった。日本と全く異なる可愛らしい街並みに見惚れ、ヨーロッパを全身で浴びた1週間だった。これを機に海外への憧れが一気に募ったのだ。
高校2年生になり進路を考える時期になった。英語が得意で好きだった私は、英語を使う仕事がしたいとか、世界を飛び回りたいとかぼんやり思っていた為、大学受験では国際学科や英文学科などを受けた。大学に入ってからはのんびり勉強もせず遊んで過ごしていた。サークルは全然行っていなかったため1年生の夏でやめた。家から大学が遠いからという理由でバイトも週1程度でしかしていなかった。実家暮らしでただ楽しい毎日を過ごしていた。大学生は人生の夏休みと言うが、本当にその通りだと思う。
大学生の春休みがほぼ3ヶ月あると知り(文学部でテストがほぼないためテスト期間も含む)することがない!と焦り、その内の1ヶ月間留学することを決めた。この時にはどこかのタイミングで1年外国で暮らしたいと思っていた。まず1ヶ月留学してみて感覚を掴もうと思いずっと気になっていたマルタ島に行く事を決めた。
マルタはイタリアの下にあるヨーロッパの小さな島国だから、カナダやオーストラリアなどの留学主要国と比べて留学生の国籍が幅広かった。ヨーロッパ系の人も多く私が行った時はアジア人は多くなかった。しかし初めて語学学校に行った時に、みんな英語で普通に会話をしていてびっくりしたのを覚えている。英語喋れるじゃん!何しに来たの?とずっと思っていた。笑 まあ今思えば文法とかはめちゃくちゃだったと思う。
この1ヶ月間はとても長く感じた。来たばかりの時はずっと英語で会話しなくちゃいけないのに、伝えたいことを英語で言えなくて、翻訳アプリと睨めっこ。辛くて帰りたくてたまらなかった。自分ってこんなに英語話せなかったんだ、、、と落胆。しかしルームメイトの韓国人の女の子が気が合う子でとても救われた。言葉が通じなくても友達になれるという事を知り、嬉しかった。今でも連絡を取り合う仲。マルタには娯楽が少なく、若い子たちはみんな夜になるとクラブやバーに行くのが定番だった。歌って踊ってタバコの匂いに包まれ朝方帰るのが日課だった。笑
しかし綺麗な海に囲まれ、ヨーロッパの可愛い街並みとも再開し、のんびり時間が過ぎている小さな島での暮らしは居心地が良かった。そんなこんなで帰国する頃には、大学3年の年に1年間留学しようと決めていた。
私の大学は留学などにあまり力を入れてなく自分で何から何まで準備する必要があった。現地の大学に通うとなると、IELTS6.5以上はないと厳しいと聞いた。そもそもネイティブに混じって英語で大学の講義を受け理解し、単位を取るなんて私には不可能だ、、、。と思い大学への留学は選択肢から消えた。しかしマルタでの語学学校の経験しから、1年語学学校に行くのは意味がないと思っていた。そこで調べに調べて自分が興味のある勉強ができる、日本でいうところの専門学校を見つけた。やりたいことが沢山あり将来の夢を決めていたわけではなかったが、観光学に興味があったためここのトラベルのコースに留学することを決めた。
そして2024年3月から私の1年間の留学生活が始まった。