クリスタルブラシ戦記-序章
僕は北山 優介。
美術経験なし、32歳、模型歴2年にして、10年続けた会社員を辞めてミニチュアペイントのプロとして去年の2月に独立した。もうすぐプロ歴は丸1年になる。
ホビージャパン誌やモデルアート誌での作例記事執筆や、関西のペイント教室講師、製作代行業などを務めている。基本的には、自宅でミニチュアやフィギュアをペイントしてほとんどの時間を過ごしている。
たまに自分の作品の写真を撮ったり、何かの文章を書いたりもする。
今日、珍しくnoteにエントリを書いているのは
クリスタルブラシ というアメリカのペイントコンテスト挑戦の決意を表明する為である。
時期は2019年3月下旬。2ヶ月後だ。
先に言っておくと、今回はペイントテクニックTips的なことは書かない。
「なーんだ。じゃあ興味ないわ。」と思った方は、もうブラウザ(あるいはnoteアプリ)を閉じてくださっても構わない。
でも、「面白そうやん。読んだろ。」と思ってくださる方は、ちょっと長くなるけれどこのエントリの最後までぜひお付き合いを願いたい。
もうこの時点で文章がいちいちクドいけど、今日はこの決意をありのまま伝えたいのでどうか許してほしい。今後エントリを書いていくほどに、きっと少しずつ読みやすくなると思う。
まず、僕が何への挑戦するのかをご説明したい。
クリスタルブラシ(Crystal Brush)とは、世界最大のミニチュアコミュニティサイトであるクール ミニ オア ノット(Cool Mini or Not。略してクールミニ、CMONとも呼ぶ)が主催し、アメリカ・シカゴで毎年3月に開催される、優勝賞金10,000ドルの、最高峰のミニチュアペイント・コンテストだ。
下記のサイト(すべて英語)で、ルールや過去の受賞者の作品を見ることができる。
http://www.crystalbrush.com/
ルールに関しては後日紹介するので、いま読んでいただかなくても大丈夫だ。
過去の受賞作(WINNERS GALLERY)はぜひ見てほしい。近年の各部門上位3作品と総合上位3作品が掲載されている。すげぇぞ。
高額の賞金を、それ以上に最大級の名誉を求めて全世界から超凄腕のペインターが多数参加し、全筆入魂・腕によりをかけた作品たちが集結し覇を競う。僕が感じる限り、誰も彼もガチだ。
そんな大舞台に、僕こと 北山 優介は日本から単身 挑戦することを決意した。
僕には大きな勝算があるわけでも、確固たる自信がある訳でもない。
特段海外に慣れているわけでも、英語が得意なわけでもない。
大阪からシカゴまで1万kmとかを移動することになるので、渡航にもかなり金が掛かる。
そして、結果的に1ミリも爪痕も残せず、赤っ恥をかいて帰国することになるかもしれないし、そんな様子を見て「負けたのかー北山ダサいな」みたいになり
フォロワーさんが、或いは仕事のオファーが、めっちゃ減っちゃう可能性もある。
では、少なくないコストを支払いリスクを負って、なぜ挑戦するのか。
僕は、ペイントの上達に対する執着が強い。上手くなるのが大好きなのだ。ペインターとして、より成長するための方法を常に模索している。
力を尽くせば、コンテストへの参加は成長のための良い機会となる。世界最高峰のペインターたちが相手なら尚のことだ。
結果を残せれば大きな自信が得られる。入賞を逃しても次の挑戦へのバネになる。
何より、彼らと本気で競い合い会話した経験は、大きな成長に繋がるはずだ。
探究心と好奇心がコストやリスクを押し退けた。今が挑戦のときだ。
今回のエントリは次の話題で最後にする。
クリスタルブラシに参加するための題材についてだ。
今回クリスタルブラシに出品するために選んだキットは、現在ペイントを進めている 小抹香 Ke氏原型 北領奇譚だ。
2016年の冬にTwitter上で目にした時からそのデザインに惚れ、2017年の夏にキットを手にした時から大きなコンテストで使いたいと考えていたモデルだ。
僕のクリスタルブラシ初挑戦に最も相応しいと考え、決めた。
3月下旬のエントリー当日までに、僕が持つペイントスキルの全て注ぎ、全力を尽くして完成させる。進捗はたまにアップするので、ぜひ応援してほしい。
ちなみに、上の写真は多くのパーツが未組み立てだ。キットの全容についてはKe氏のTwitter(@comaccow_ke)やブログなどを参照して欲しい。
僕は今回の挑戦について、出来るだけ多くのことを記録し、公表したいと思っている。
これから書いていくエントリは、無料マガジン「クリスタルブラシ戦記2019 by 北山優介」として纏める。
こうして描いているのは僕の挑戦を、皆様になるべく詳しく知ってほしいからだ。
僕の活動を応援してくださるファンのために。僕と同じように海外へと挑戦したいと思っている後発のために。同じ年にクリスタルブラシへ日本から参戦するライバルがいるなら、そのためにも。
長い決意表明を最後まで読んでくれて本当にありがとう。
次のエントリも楽しみにしていてほしい。
ではでは。
2019年1月19日
プロペインター 北山優介
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