映画評「365日のシンプルライフ」
最近見た、ドキュメンタリー「365日のシンプルライフ」について。
(ネタバレしていますので、ご注意ください。)
こちらはamazonプライムで鑑賞できます。
あらすじ
ヘルシンキで暮らすペトリ(26歳)は、失恋をきっかけとして、新たな幸せを見つけるためにある実験を始めた。
それは、モノに囲まれた生活を見直すこと。
その実験を行うにあたって、以下のルールを設ける。
1.持ち物をすべて倉庫に
2.持ってくるものは1日1個
3.1年間続ける
4.1年間何も買わない
文字通り、裸一貫からのスタートで実験が開始された・・
感想
私もどちらかというとモノに対してあまり興味を持てないタイプなので、共感できる部分は多かったかな~
私がモノに興味を持てなくなったエピソードは「祖父の思い出」で書いていますので、良かったらご一読ください。
それにしても、北欧の真冬からスタートするというのは、さすがに過酷すぎるだろ!と思いましたが。
最初に、選ぶのは寒さをしのぐためのコート。そりゃそーだ。
食べ物はどうするのかな?と思っていましたが、それについては差し入れで対応。
面白いなと感じたのは、
・衣食住が足りてしまうと、特に欲しいものがなくなったこと
・主婦である母や祖母は、冷蔵庫をまず必要と感じていること
・携帯電話は意外と後のほうにとりにいったこと。
・見栄、特に女性に対する思いが募るにつれて、どんどん物が増えていくこと
劇中で、祖母が「女性はモノをたくさん必要とするの」というくだりがある。自分の結婚生活を振り返っても、まさにその通り!という感じ。
あと、子供がいるとさらにたくさんのものであふれる。
男一人なら、大してモノを必要としないね。
僕が独身寮で一人暮らしをしていた時は、3畳にすべての必要なものが収納できていました。
これも、劇中に語られるペトリの祖母の言葉。
「持っているモノの多さで幸せは計れない」
「人生はモノでできてない」
とても正しいけど、と同時に人生のいろんなイベントを通過するごとに、モノが増えてしまうな~とも。
モノが幸せを運んでくれるわけではないけど、幸せな瞬間には確かに色んなモノがあふれていた。
就職、結婚、出産、子供たちのいろんなイベントごと・・
それらのイベントで使われたモノたちは、必需品ではないけど、人生を彩る大切な存在でもあったな~なんて。
ペトリの祖母が施設に入ることになったため、祖母の家を片付ける際に
「持って帰りたいものがあれば、持ち帰っていいよ」と言われたペトリは、変な味のするキャンディーの入った、キャンディーケースを持って帰る。
このシーン、自分も同じような体験をしました。
ちなみに僕が持ち帰ったのは、床の間に飾ってあった鉄瓶。
今も僕の部屋のサイドテーブルに、少し異彩を放ちながら鎮座しています。
最後にもう一つ、劇中の名言。
「生活に必要な物は100個、
その次に必要な100個は生活を楽しむ物」
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