自分ファーストではリーダーにはなれない
人は誰でも自分が一番かわいいです。
幸せな人生を送りたいです。
つらい人生は避けて通りたいです。
これは当たり前です。自分の人生が一番大切です。
でも、リーダーがその考えではいけません。
リーダーとは組織の長です。組織には様々なメンバーが所属しています。メンバーの人生の一部をリーダーは背負わなければなりません。
そこまで考える必要はないのではないか?
そんなに責任が重いならばリーダーなんてならないほうがましだ。
そう考える人も出てくるでしょう。仕方がありません。それくらいリーダーの責任は重いです。
リーダーである自分の幸せとメンバーの幸せが異なる場合。
自分の幸せだけを追求してメンバーに苦役を強いることがリーダーの務めでしょうか?
そんなリーダーにメンバーはついていくでしょうか?
このリーダーのためならば、自分の人生を多少犠牲にしても我慢しようと思ってくれるでしょうか?
リーダーとメンバーの考え方が異なるのはよくあることです。その時に自分の考えをごり押しするだけのリーダーは少なからずいます。
メンバーはリーダーが言ったことなので従わなければいけないと受け止めて行動するでしょう。
でも本心は違います。
きっとしらけているでしょう。
「この人は自分のことしか考えていないんだな」
と思い、最低限の付き合いしかしなくなるでしょう。
人間は社会的生き物です。他人と自分との関係性を敏感に察知します。リーダーが自分のことしか考えていないことはすぐに分かります。
そしてそんなリーダーに対してメンバーは自己防衛本能を作動して距離を置きます。
リーダーが自分を一番かわいいと思うのと同じで、メンバーも自分が一番かわいいのです。
お互い人間同士なので仕方がありません。
自分への愛情は認めるのに、他人が同じことをやると「自分のことだけ考えるな」と言うのはリーダーのエゴです。
では、リーダーはどうあるべきか?
リーダーは組織全体の幸せを追求しなければなりません。
そして組織全体の幸せをメンバーに対して言葉で伝え、その幸せを実現するために何をしなければいけないかを考えて行動しなければなりません。
組織全体の幸せを追求するときに、誰かががんばらなければならないこともあります。犠牲になってはいけません。でもがんばることは必要です。その役割がリーダーの時もあればメンバーの時もあります。
どんな状況になってもリーダーはメンバーに思いを伝え、幸せになることをあきらめずに行動していくことです。
そしてその行動を継続するなかで、メンバーが成長しメンバー自身が自ら幸せになる可能性を高めていく。この流れをリーダーが幸せと感じることができるか。
リーダーに求められているのはそういうことではないでしょうか。