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出生率が過去最低の理由を考える

2023年の出生率が発表されました。

出生率は1.20と過去最低でした。

2022年と比べて0.06ポイント減少し、8年連続で前年を下回りました。
1947年の統計開始時は4.54でした。
その当時は戦後だったので、若い女性の数が少なかったのかもしれません。それにしても大きな差です。

2023年に生まれた子どもの数は727,277人でした。
2022年と比べると43,482人の減少です。

2023年の結婚件数は474,717組でした。
こちらも2022年と比較すると30,213組減少しています。

出生率も
生まれた子どもの数も
結婚件数も
すべて戦後において過去最低です。

政府は子ども家庭庁を創設して、子どもを育てやすい社会づくりに着手しています。
出産した後も働きやすい環境をつくる
待機児童を減らす
こども手当を増額するなど
たくさんの策を打っています。

しかし現実は過去最低の出生率です。

国や年配者が考える子どもをつくらない理由と、
若者が考える子どもをつくらない理由が
別のところにあるのではないかと考察するきっかけにならないでしょうか。

若者はお金があれば子どもを産むとか、働ける環境があれば子どもを産むとか、そういう次元では考えていないのかもしれません。


ただ単純に、

「自分が生きてきてそんなに楽しいこともなかったな、
そこまで楽しくない人生を子どもをつくってまで経験させるのは嫌だな、
しかも子育てにはお金もかかるし、たいへんなことがいっぱいだからね。
自分の人生を楽しむことさえ難しい世の中なのに、さらに子どもまで産んだら自分の人生はなくなっちゃうよ」

このように思っている若者がかなりいるのではないかと思ってしまいます。
それくらい今の時代は若者にとっては面白くない時代だと思います。

小さいころから大人になるまで景気は上がらずに、親は仕事に子育てに大変そうでした。
就職するころになって少しは景気が良くなってきました。労働者の減少により、就職活動も売り手市場になったと言われています。
でも実際はどうなのでしょうか。
一部の有名大学を卒業する人だけが何社も内定を取って、他の人たちは自分の働きたい会社には就職できなかった。そんな人が圧倒的だと思います。
会社に入れば、50代以上の年配社員はしっかりと幅を利かせています。デジタル化と言われていますが、実際の業務内容は昔のままです。
稟議書、会議、根回し、上司への接待は相変わらず残ります。
コロナによって少しは世の中の慣習が変わりました。それでも昔の日本に戻したい勢力はがんばっています。

こんな世の中、夢も希望もないな。

そう思っている若者が今の日本にはたくさんいるんじゃないでしょうか。
そんな若者が結婚したいと思うでしょうか、
そんな若者が子どもを産みたいと思うでしょうか。

年配の方々はもう充分に甘い汁を吸ってきました。
そろそろ若い人たちに任せて、若い人たちが主人公になるような社会づくりを目指しましょう。

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