見出し画像

何かを始めるには何かを捨てなければならない

「今年はこんなことに挑戦してみよう」
新年の誓いを立てる人がいると思う。
「このやり方を継続しながらこうやったほうがもっと良くなるのではないか」
今までやってきたことを活かして新しいことを試してみる人もたくさんいる。

新しいことに挑戦する、今までやってきたことを改善する。とても大切なことです。同じことを続けていても、今いるステージで満足していても成長はしません。しかも今の時代はどんどん新しい技術が出てきます。新しい技術に対応することも必要な場合があります。

でもその時にもっと大切なことがあります。
それは今までやってきたことをやらないということです。
今までやってきたことをやめてみる、とても不安になると思います。
「いやいや今までやってきたのだから何でやめる必要があるんだよ」と考えるのが普通です。「今まで当たり前にやってきたのだから続けることに何の不都合があるんだよ」と考えてしまいます。

人間ならばこんな発想が出てくるのは当然だと思います。今まで当たり前にやってきたことをやめてみる不安というのはとても大きいです。「だったら新しいことに取り組むことは無しだ」そう考えてしまうくらい、今までやってきたことをやめることは不安でいっぱいです。

でもこんな考え方が新しいことに挑戦するにあたり一番の障害になります。
新しいことに挑戦することはワクワクする、一方で今までやってきたことをやめるのは不安でいっぱい。人間は楽しみをつかむよりも不安を打ち消す思いのほうが強くなります。
安定した暮らし、不安のない生活を送りたいのは誰でも同じでしょう。だから、新しいことの魅力がよっぽど高くなければ今までやってきたことを犠牲にしてまでも取り組もうとしません。そして新しい挑戦をあきらめてしまいます。

新年の誓いならば、気持ちがフレッシュになっているので今までのことを継続しながら新しいことに挑戦するかもしれません。正月の新聞は「これからの未来」を特集して前向きなことを記事にしています。テレビでは芸能人が通信教育を始めましたというCMが流れます。そんな雰囲気に流されて今までのことをやりながら新しいことに挑戦します。
でもそれは明らかに容量オーバーです。なので、いつの間にか新しい挑戦は中途半端になり、今までやってきたことのみが残るということになります。そしていつもと同じ日常に戻ります。少しでも挑戦してみたから若干の満足感も覚えます。「挑戦してみたけどやっぱり無理だったな」と挑戦した自分を正当化して、結局元に戻ってしまいます。

なぜこうなるのか?

これは新しいことに挑戦する前に、今までやってきたことを捨てないからです。人間のやることはある程度の容量が決まっています。もちろん容量を大きくする努力は継続しなければなりません。でも人間なので限界があります。
なので、一定の容量を保つために古いことを捨てていかなければなりません。捨てずにいると新しい挑戦から後回しになってしまいます。今までやってきたことがまず処理されます。なぜならそれが一番ラクだから。ここでも人間として仕方のない行動パターンが出てきます。ラクなことから手を付ける。ラクなこととは今までやってきたことです。こうして新しい挑戦の優先順位はずっと後になってしまいます。

新しいことに挑戦する前に、今までやってきたことを捨てることを決めてはいかがでしょうか?

不安になるかもしれません。でも大丈夫です。今までやってきたことなので自分にとっては大切なのかもしれませんが、それは過去の自分の基準においての大切なことです。これからの自分に必要なことは何かと考えて新しい挑戦をしようと思ったのではありませんか?これからの自分に今までの基準は必要ですか?

必要ではあっても重要ではありません。ならば捨てましょう。もっと重要なことに挑戦しましょう。
新しい挑戦を始めるにあたって今までやってきたことを捨てる。それが新しい挑戦を成功する秘訣です。そして自分自身の成長につながります。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?