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映画や音楽の好みが異なるように仕事に対する価値観も人それぞれ

仕事とはこういうものだ。
それが仕事なのだから仕方がない。
私が社会に出たころは上司からよく言われました。働き方改革とかパワハラとか若年層の採用難とか言われている今の時代でも、同じような価値観で働く人は存在します。

この価値観を否定するつもりはありません。私もそのような時代に社会に出たのでその考えはよくわかります。どちらかといえばその考えに近いかもしれません。

でもそのような考え方を周囲に押し付けることは違います。
人それぞれ価値観は異なります。
育ってきた環境や趣味、得意分野など人それぞれ違います。人の数と同じだけ価値観はそれぞれあります。似たような価値観であってもすべてがイコールではありません。同じような価値観のなかにも人それぞれの特色があります。自分の価値観を強引に侵されるのはあまり気分がよくはありません。
だから仕事に対する考え方を他人に強要してはいけません。

好きな映画や音楽、ファッションは人それぞれ異なります。考え方が違えば、どれだけ相手に熱弁されようがその話の内容は頭に入ってきません。
なぜなら興味がないからです。
もちろん他人の意見に刺激を受けて挑戦してみようとなる場合もあります。

でもそこに挑戦するかしないかは自分次第です。
自発的な行動次第です。
他人からの強制ではありません。

「映画や音楽ファッションは趣味の世界だから人それぞれ好きなようにやって構わない。だが仕事は趣味ではない。だからそんな気持ちで働いてもらっては困る」
と上層部は思うかもしれません。

もちろんそれはその通りです。仕事は趣味ではありません。好き嫌いでやるものではありません。でもだからといって仕事に対する考え方を押し付けるのは違います。

では仕事と趣味の違いをどうやって伝えるのか。

趣味は自分の好き嫌いで判断して構いません。やりたかったらやればよいし、嫌だったらやらなくてよい。
でも仕事は違います。
仕事とは相手に価値を提供することで対価を得るものです。相手への価値の提供をどうやって行うか。そこに対しては働く人全員が必死に取り組まなければなりません。
でもその価値の提供に対する考え方は人それぞれということです。さらに言うと価値を受け取る側の考え方も人それぞれということです。
価値を受け取る人が提供されたものに対して価値を感じないとすれば、そこに対価は生まれません。それは仕事が発生しなかったということです。だから相手が価値と感じる財やサービスの提供に、働く人は一生懸命取り組んでいます。でもその取り組み方は人それぞれという大前提を崩してはいけません。

取り組み方が間違っていれば相手は価値を感じずに仕事が成立しません。そこから学ぶこともあるでしょう。ある人には価値を感じなかったことが、別の人には深く刺さることもあるでしょう。他者に価値を与えるということに変わりはありません。でも、価値に対する考え方は人それぞれ、価値に取り組む考え方も人それぞれ。
特に仕事に慣れている上層部の方はここを混同しないように注意して仕事に取り組みましょう。

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