2021/4/24対局検討【353手の長丁場】④
③の続き。
地合いで逆転していたなど思っていなかったので、ここから先も危ない手を連発している。
前図から少し進んだところ。
白214のオキはふと思い付いた手だが、普通に外からヨセるのと比べてどちらが得かは分からない。
黒は左方のワタリを止める一手で、白2からコウ含みではあるが一応ワタることができる。
前図のように打つつもりが、何を血迷ったか白216でハサミツケてしまったため、酷いことに。
元々、攻め取りにするようなことを考えていたのでつい打ってしまったが、そんなことをしなくても普通にヨセて勝てる形勢だったという。
黒241辺りで、地合いが再び黒良しになった模様。
少し進んで黒251と打ったところ。
ここは当然繋ぐしかないところだが……
切られても白生きていると勘違いしていたが、生きているはずはなく、まさかのコウ勃発。それも黒に何のリスクもない花見コウである。
左下アテてきた時に、白はコウを解消。
しかし、代わりに今度は下辺でコウ発生。
やはり、黒にリスクゼロの花見コウである。
白はもう負けを覚悟で上辺にコウ立てを連発。
最初、涼しい顔をしていた(かどうかは分からないが)黒も、次第に険しい表情に(なったかどうかは分からない)。
次に白が311の横のコウを取れば、上辺黒が間に合わない。
というわけで黒は下辺のコウを諦めて上辺を解消し、白は繋いで無事に生き。
終局図はこちらで、白8目半勝ち。
序盤から中盤にかけて酷く、早い段階で投了していてもおかしくない碁であったが、二転三転してこの長手数に。
終盤、ちゃんと目算ができていればもっとシンプルに勝つことができたはずだが、持ち時間10分&30秒×3回の手合いで、確か100手ぐらいの時点で残り時間が30秒1回のみになっていたのでそんな余裕はなかった。