
【星座夜話 39/88 こぐま座】
小熊を表した小さな柄杓型の星座です。北極星が小熊の尻尾の先にあたり、おおぐま座とは背中合わせで隣りあっています。北極星が見つかれば、そこがこぐま座です。

夜9時に見やすい時期:一年中見えます。
有名な天体:北極星
ギリシャ神話ではおおぐま座になったカリストーの息子とされています。
男子禁制の掟を破り大神ゼウスの子を身ごもったカリストーは、女神アルテミスの逆鱗に触れ、熊に変えられてしまいます。カリストーは山の中で息子アルカスを生み、その子を羊飼いに託して山の中で暮らしました。
一人前の猟師に成長したアルカスは、ある日山の中で大きな熊に遭遇しました。その熊は母親のカリストーでした。カリストーは一目でその猟師が息子アルカスだとわかり、息子を抱きしめたいと、思わず走り出しました。
ですがアルカスには熊が襲いかかってくるようにしか見えません。アルカスは槍を構え、熊を突き殺そうとしました。
その二人の様子に気づいた大神ゼウスは、子供に親殺しをさせてはいけない、とつむじ風を送り、二人を空へまき上げました。
そして空に上がった息子アルカスはこぐま座に、母親のカリストーはおおぐま座となり、離ればなれだった親子は夜空で一緒に暮らせるようになったと伝えられています。
その後大神ゼウスの妻ヘラの意地悪により、大熊小熊は海の下に降りることができなくなり、北の空をまわり続けるようになったそうです。