【星座夜話 創作小劇場④「じいさまはかく語りき」】

満天の星空の下、流れ星が光るのが見えました。

子供 「じいちゃん、今お空が光ったよ!」

おじいちゃん 「そうか、見えたか。」

子供 「あれなに?」

おじいちゃん 「あれは神様の国の光じゃ。」

子供 「お空に神様がいるの?」

おじいちゃん 「そうじゃ。お空は大きなお椀になっておってな。お星さまはそのお椀の内側に貼りついておる。そしてお椀の外側は光あふれる神様の国なんじゃ。」

子供 「大きなお椀か。」

おじいちゃん 「うむ。そしてお椀の外に神様がいて、たまにお椀の小窓を開け、わしらの様子を御覧になられる。その時、神様の国の光が小窓から差し込む。お前が見たのはその光じゃ。」

子供 「ふーん。」

おじいちゃん 「そして光が見えている間に願い事を唱えれば、わしらを見ておられる神様の耳にも届いて、願いを叶えてもらえるそうじゃ。」

子供 「ほんと?」

おじいちゃん 「あぁ。じゃがな、願い事を1回言っただけでは、神様とて聞きもらすやもしれん。じゃから光っている間に、願い事を3回唱えるんじゃ。そうすれば神様の耳にも願い事が届き、願いを叶えてくれるそうじゃ。」

物知りのおじいちゃんは子供にそう語って聞かせました。

 このお話が、流れ星が光っている間に願い事を3回唱えると願いが叶う、の元ネタなのだそうです。「世界でいちばん素敵な夜空の教室」という本にありました。ちなみにキリスト教の聖書の中にも同様の話が出てきます。


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