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【星座夜話 11/88 うお座】

 黄道十二星座の一つ、ひもで繋がれた二匹の魚を表した星座です。秋の四辺形の左下で、V字型に大きく広がっています。

 位置はわかりやすいのですが、3~5等星の暗い星でできているため、街中ではあまりよく見えません。十二星座の中では、ややジミな星座です。

 うお座の原型は古代メソポタミアにあるそうです。2匹の魚を結ぶ紐はチグリス川とユーフラテス川を表し、秋の四辺形は二つの川にはさまれた農地またはバビロニア王国を表している、という説が有力だそうです。

[紐で結ばれた2匹の魚]

夜9時に見やすい時期:10~12月
有名な天体:M74渦巻き銀河

 ギリシャ神話では美の女神アフロディーテと、その息子が魚に変身した姿とされています。

 女神アフロディーテは息子のエロスを連れて、大きな川のそばを散歩していました(神様たちが川のそばで宴会をしていたという話もあります)。そこへ突如大怪獣テュフォンが現れ、二人に襲いかかりました。

 テュフォンは頭が天にとどくほどの大怪獣です。アフロディーテが戦って勝てる相手ではありません。アフロディーテはすぐさま息子と一緒に川に飛び込み、魚に変身して逃げました。

 その二人の姿が空に上げられ、うお座になったと伝えられています。

 一般的には、「息子と離ればなれにならないように、アフロディーテは自分の髪を結っていたリボンで互いの足を結び、魚に変身して逃げました」とされていますが、これは後世に付け加えられたお話で、ギリシャ神話の中にリボンで結んだお話は出てこないそうです。

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