閑話休題:旧型ミラーレスが欲しい。
NEX-5とは
今でこそαシリーズで、プロ向けカメラ・コンシューマー市場でその地位を不動のものとしているソニーであるが、一眼レフカメラ事業への進出は、コニカミノルタとの協業開始(2005)、及びそのカメラ部門の承継(2006)をターニングポイントとして始まった。
そして、画期的なミラーレスとして、2010年6月、Eマウント規格及び、NEX-3とNEX-5が発売された。https://ja.wikipedia.org/wiki/%CE%91_(%E3%82%AB%E3%83%A1%E3%83%A9)より
さて、このときに発売されたNEX-5なのであるが、当時の私はかなりの驚きを持ってその発表を聞いていた。
(https://www.youtube.com/dkameraTV より拝借)
そう、Sonyはミラーレスの、焦点距離を限りなく短くできる点に着目し、ある意味その技術的限界をその初号機で試し、世に問うたのである。
上記の写真を見ていただきたい。とにかく薄く、コンパクトなのだ。ここまで余分な贅肉を削ぎ落としたデジカメを私は当製品の発表前後やその後の歴史を含めまで見たことがない。
発表当時誰かがコメントしていたのだが、もはやレンズ交換式カメラとはレンズが主体であり、本体はおまけに過ぎない、と話していた記憶がある。
(そしてSonyはほんとにほぼセンサーオンリーのILCE-QX1という製品も出したことがある)
https://www.youtube.com/watch?v=OoivGxxNUdE より
過去の記憶のフラッシュバック
とにかく自分の中では衝撃的な小ささで、わざわざ銀座までレンタルしに行き(学生時代の私に軍資金など存在しなかった)、5日間ほど撮影を楽しんだのだ。その時の写真が、HDD整理時にふと出てきた。
当時の期間限定午後の紅茶を、大して明るくもない室内で、PだSだのといろいろといじりながら撮っていた思い出が急激に蘇ってきた。
シンプルに言って、いいボケ味なのだ。
(個人情報ダダ漏れな件はご容赦いただきたい。要は実家なのだが7年前にリフォームも終わり、もはやこの間取りは存在しないし、時効ということで両親には了解を取っておこう。)
Sonyは、テクニカルな限界を追求しつつも、撮影性能に妥協せず、APS-Cの性能をフルに活かした撮影感を提供していたのだ。
いい。エモいよ。(ちょっと違)
そういうわけで、(溢れ出る衝動が収まらないまま)書き連ねているわけであるが、要は、
2010年のモデルが、欲しい。(詳細なモデル名はNEX-5Tであり、その発売年は実際のところ2013年。とはいえ10年落ちである。)
Sonyの製品の真髄は、個人的に「小型化」と「斬新さ」にあると思っている。音楽を外に持ち出すというウォークマン、デジタルペットとロボットを具現化したaibo、究極のブラウン管を世に出したQuolia、と例を上げれば枚挙に暇がない。CMOS技術やプレステなど、Sonyはマスを狙い多数に選ばれる製品開発を進める一方で、かなり尖った製品をいきなり出すことで、我々を喜ばせてくれる側面もあるのだ。
こうしたSonyの「尖った」製品に、小さい頃から私は魅了されてきた。
カセットレコーダーは父譲りのSony製だったし、MDウォークマンは世界最小に憧れ続けてきた。コンポだって5枚のCDチェンジャーが付いたえげつないモデルのカタログを後生大事に持っていたものだ。MDといえば、一時期のVaioのデスクトップにはMDデッキを搭載していたものもあった。
化粧瓶と呼ばれたMP3プレイヤーもあっただろうか。携帯もソニーエリクソンはauにあって不動の人気機種だった。「ジョグダイヤル」など覚えている方はいるだろうか。
リアルな話
カメラはすでに持っているのだ。しかもSonyの。フルサイズAlpha 7iiを。これはこれで写りもいいし、かみさんのレンズを拝借しながら、お客さんに提供できるような写真も撮れている。余計なことを考えずに使える、いいカメラだ。
いまさら、13年落ちのカメラを入手したところで、撮影に使うかといえば、仕事には使えないし、完全に趣味機となる。レンズマウントは同じだけれど規格は違うから、レンズの使い回しはできない。あ、バッテリーは共通だったか。
しかし、しかしである。わたしのなかではある意味、軍艦島(端島)なみの産業遺産なのだ。このNEXは。(決して「海に眠るダイヤモンド」の影響ではない)
現行の7c2など、フルサイズにあるまじきサイズ感で製品化されているし、あれはあれですばらしい。手ブレ防止も動画装備もAiもフルに搭載し、EVFだって抜かりはない。ダイヤルやボタンも潤沢に装備しているから、撮りたい瞬間に、即座にSS、f、ISOを調整し、イメージ通りのもしくはそれ以上の画像を切り取ることができる。
ただ、そうなってくると、ある程度の太さ・大きさは必要になってくる。もうNEX-5サイズの究極に小さい一眼は望むべくもない。
いや、機能を制限すれば、作れなくもない。しかし、当時と比べ基盤も半導体も全てが小型化・進化している今、シンプルに当時のスペックでカメラを組み立てると、構造内に余白ができてしまう。それはすなわちチープ感につながってしまうのだ。
復古ガラケーなどを見ててよく思うことがある。サイズ感は懐かしいのだが、プラスチックはこだわりのないものにすり替わり、基盤も小さいものだから異様に軽く仕上げられてしまうのだ。チープな製品になってしまいどこか淋しくなってしまう。
当時のものは当時のものだからこそ、価値があるのだ。(進次郎構文)
Grokに聞いてみた
2013年製のAPS-Cミラーレスカメラを購入することにはいくつかのメリットとデメリットがあります。以下にそれらをまとめます。
メリット:
コストパフォーマンスが高い: 中古市場では、2013年製のカメラでも比較的安価に購入することができます。これにより、予算を抑えつつ、一定の品質を確保することが可能です。
サイズと重量: APS-Cセンサーを搭載したミラーレスカメラは、フルサイズのカメラに比べて小型軽量であることが多いため、持ち運びが容易です。特に旅行やアウトドア活動に適しています。
レンズの選択肢: APS-C用レンズは比較的安価で、選択肢も豊富です。特にタムロンやシグマなどのサードパーティーレンズが多く出回っています。
デメリット:
技術の進化: 2013年製のカメラは、現在の最新モデルと比較するとオートフォーカス速度や高感度ノイズの処理、動画撮影機能などで劣る可能性があります。特に、動画撮影の品質や4K撮影のサポートなどが制限されることが多いです。
サポートと互換性: 古いモデルですので、メーカーのサポートが終了している可能性があります。また、新しいレンズやアクセサリーの互換性に問題が出ることも考えられます。
センサーとバッテリーの劣化: 中古品である場合、センサーの汚れやバッテリーの劣化が気になるところです。これらは修理や交換が必要になるかもしれません。
利用方法について:
コレクション用: あなたが既にカメラを持っているなら、新しいカメラを使わずに部屋に置いておくのも一つの楽しみ方です。カメラの歴史やデザインに興味があるなら、コレクションの一部として保管することも考えられます。
特定の用途に特化: 例えば、ストリートフォトグラフィーや家族のイベント撮影など、特別な用途のためにこのカメラを使うことを考えることができます。最新の機能が必須でない場合、古い機種でも十分なパフォーマンスを発揮するでしょう。
学習用: もし写真技術を学びたいのであれば、古いカメラで基本操作や撮影テクニックを練習するのも良い方法です。新しいカメラに比べてリスクが低いため、試行錯誤するのに適しています。
予備機: 既にカメラを所有しているなら、こちらを予備機として持っておくことも一つの戦略です。メインカメラが故障した場合や、複数のカメラを使い分けたいときに役立ちます。
結論として、2015年製のAPS-Cミラーレスカメラは、価格とニーズが合致する場合に価値があります。特に、性能が十分で現行のカメラに比べてコストが低いという点で魅力的です。ただし、実際に使用する頻度や目的をよく考慮し、購入後の活用方法を具体的に考えることが重要です。
悩む
「実際に使用する頻度や目的をよく考慮し、購入後の活用方法を具体的に考えることが重要です。」
まさにここなのだ。
まぁストリートフォトやエモい写真を撮るには、もってこいだろうか。いや、ただ単にノイズの多い写真になってしまうだけだろうか。
買いたい気持ちの本位はコストではない。
重さを気にせず、常に持ち歩けるカメラとしては一級品といえるのかもしれない。撮影スタイルが一変するかもしれない。界隈で人気のリコーのコンデジに匹敵するサイズ感じゃなかろうか。f値の低い単焦点レンズを備えれば、軽さを維持し撮りたいものは撮れる気がする。
しかし、きっちり撮りたい時はフルサイズがほしい。って2台持ち確定ではないか。本末転倒とはこのこと。
さて、どうしたものか。