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mixi2に関しての考察
先週の月曜日(12月16日)からXがにわかに騒がしくなり、直後ゴソッと人が抜けた雰囲気が漂っていた。
キーワードはミクシイ
まさか
過去に全盛を誇ったSNSとはいえ、令和の今では影も形もないではないか。
いや、今回は2らしい。
2?
私はさっそくとあるフォローさせていただいている方の紹介リンクを使い、 ログインした。
そこで筆者が見た景色とは…
日本初のSNS、その栄華と凋落
さて、mixiという名を聞かなくなって久しい。2004年に完全招待制SNSとして出発しこのサービスは、かつての同級生に会えるという触れ込み、そしてブログよりも気軽に日記を書けるUI、そして足あと機能により誰が来るのか気になってしょうがない仕様、が話題を呼び爆発的に普及した。当初はWebで、その後ガラケー仕様に最適化され、誰もが気軽に使うことができるようになっていったのである。
こうして日本におけるSNSの土台が築かれていった。
ただ、若干タイミングが悪かったのかもしれない。2006年にiPhoneが発表され、iPhone3GSと同時にAppStoreが解禁になると、アメリカ発のSNSは怒涛のごとくアプリ化した。筆者もそのうちの一つ、facebookに熱狂したクチである。
スマホアプリと最も相性が良かったのは、Twitterであろう。いまのXとは違う、150字に限定されたシンプルな世界が広がっていた。今となっては、いいねはハートやサムアップが一般的だが、当時のTwitterは☆を利用していたのである。引用RTはできず、リツイートに次のツイートを被せるスタイルを取っていた。メンションもURLも、しっかり文字数換算されていたのだ。
ちょっと話が脱線した。こうしたアプリ化の流れに出遅れた陣営があった。そうmixiである。スマホに迎合せず、しかし一方で世界の趨勢を追うように招待制や足あと機能を廃止した結果、残念ながら無個性になってしまい、ユーザーは離れていってしまったのである。
日本初のSNS、アゲイン
しかし、2024年、転機が訪れる。
TwitterがXとなりもう2年が経つ。その性格は、フォローフォロワー関係をベースにしたSNSではなくなり、人気アルゴリズムに即した簡易型個人ニュースプラットフォームに変容してしまった。それ以降、明らかに課金ユーザー有利なTL掲載、オーナーであるイーロン・マスクの意見が押し付けられ、SpaceXの動画で埋め尽くされてしまうTLに、若干嫌気が差した層は増えてきたのだ。筆者はイーロン・マスクには好感を抱いているのだが、大統領選での露出はいささかやりすぎだと感じた。
Xではないどこかへ。
イーロンの買収劇以降、threadsやblueskyなどが即座に立ち上がり、古いものではMastodonなども息を吹き返したかに見えたが、こと日本においては(?)本命たり得ず、低空飛行が続き、結局みんなXに戻ってくる、なんてことが繰り返されていたように思う。
SNSに対し我々はゆるやかなコミュニティを夢想する。しかし実態はプラットフォームであり、保有企業は収益化を求められる。
人の集まりたい欲とお金稼ぎは、あまり連関しないのが現状だ。もしかしたら将来的にうまい解決策が出るかもしれないが、少なくとも現時点ではプラットフォーマーも利用者も金の亡者になりすぎている。
シンプルに言うと、気軽に「昼飯なう」と書ける場所がないのだ。
そこに彗星の如く現れたのが、mixi2である。
mixi2、その潜在能力
ことほど左様に、ネット上では新たなつぶやきの場が求められていた。
さてmixi2である。
先代は「日記を書く」「コミュニティ形成」「サイト内ミニゲーム」に注力していた。
mixi2は、もっとXなどの現行SNSに寄った仕様である。
1投稿あたりで書ける文字数は149.3字(実質150字)であり、いいね・RT・引用などが可能。特色としては、投稿に対する反応に絵文字を使うことも可能で、各コミュニティではオリジナルの絵文字をアップロードできる。
ダイレクトメッセージも送れるし、通知画面もしっかり作ってある。
リリース当初はコミュニティの投稿とタイムラインが混在していたが、iPhoneアプリでは、解消されたようだ。(筆者の使っているAndroid版では未対策のまま)
これに対し、ユーザーの反応は、
圧倒的に「懐かしい」という反応である。また、インターネット老人会も多数爆誕している。
(すでにログインされている方はぜひ「老人会」と検索していただきたい。おびただしい数の老人会コミュニティが誕生しているので。)
現状は、先代mixiユーザーだった人のおもちゃ状態である。
が、他のレビューにもある通り、大胆な変身を遂げたとはいえ、コミュニティ重視の姿勢は維持されている。そして、広告の入らないSNS。アルゴリズムではなくフォロー優先のタイムライン設計。まずはどれだけの支持を得られるか、観察していきたい。
30代後半や40代に限定された(先代mixiユーザーの主要世代)SNSであれば、先細りは避けられない。若い世代にも加齢臭(w)を感じさせないサービスづくりが必須となる。
そして収益だ。基本的にプラットフォームというものは物販が絡まないとお金を産まないと私は考える。いくら居心地が良かったとしても、会費制ではずっと居続けることは難しいからだ。この点、運営はどう考えているのだろうか。下手をすれば、ほんの1ヶ月ほど世間を騒がしたClubhouseの二の舞となりかねないのは、重々承知のことだろうと思うが。
これからの時代に対応した、そして先行するXを超越する、日本発のSNSに期待したい。
最後に
ぬるぽ
がっ
の文字列を、よもや令和の世界で見ようとは夢にも思わなかった。
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