種収む・種採・銀杏散る・紅葉の錦・冬支度・暮の秋 359-1/21Ⅴ
藍の種収む掌細(こま)き花
藍の種採りて手引きを紐解きぬ
白馬行く銀杏散る道皇居前
あしたは(あしたから)立冬。秋の季語もきょうで今シーズンの使い納めということで、秋を惜しみつつ思いつくままに詠んでみた。
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半円に紅葉の錦杉緑
「本物の」「紅葉の錦」を見た。杉はとがっているので遠目にもわかる。一週間前作の「曇り空紅葉の錦松の青」からの、その二日後に直した「曇り空紅葉の赤と松の青」からの本日の句である。半円は何のことかわかってもらえるだろうか。
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登り来て中性院の冬支度
そしてきょうは「暮の秋」を使おうと思った。
湯気夜空飛行機灯り暮の秋
異存・難色の発声(5回でアウト)
おしゃべりが過ぎると自ずとアウトになる確率が上がる。朝一番に、出そうになった文句をもう終わったことだとぐっと飲み込んで、我ながら立派だと思っていた日でもこうである。アウト。