夏深し・土用・夏・鳳蝶・夕焼 480-0/21Ⅳ
漉き紙の如し朝雲夏深し 暦
きょうの雲は、紙漉きの水の中のどろどろの、紙ができる前の状態のようだった。それを漉き紙と言ってよいのか疑問だ。生漉紙ということばがあった。「純粋にコウゾの繊維だけで,他の原料を混ぜずにすいた和紙」のことだ。やはり、もうできあがった紙の方をいうのだ。それでは直すことにする。「どろどろの紙に似た雲夏深し」
さらに、原材料の方から言及した方がより近くなるかなと思った。音数の関係で季語を変えた。結果的に、こちらの季語の方がさりげなくいい感じがする。
どろどろの楮に似たる雲土用 暦
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ぐんぐんと上昇飛行機雲夏 暦
ほぼ垂直と言ってもいいくらい上がっていった。垂直なので、距離、時間ともに長く見ることができた。「垂直に上昇」でもよかったかな。実際は、見た目で七十度くらいだから誇大表現は避けた。飛行機雲は、なぜか見るたびに句にしたくなるものの難しい。六音取られるためかと思う。飛行雲という言い方もあるようだ。一音の違いは大きい。なんとなく、飛行機雲と言う方が好きだ。
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蜜柑の葉白く光りて鳳蝶 暦
鳳蝶は揚羽蝶の子季語にあった。変換したら最初に出てきたし、なんかきれいな感じがしたのでそのまま使うことにした。
最初は「鳳蝶蜜柑の花に羽ばたきぬ」と詠んだ。花だと思ったら、葉っぱが光って白く見えたのであった。鳳蝶も蜜柑の花も夏の季語で季重なりだと思った。蜜柑の葉なら無季だろうか。蜜柑なら冬の季語である。木自体は一年中ある。
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夕焼の飛行機雲や緩き弧よ 暦
きょうの締めに、また飛行機雲を見た。
異存・難色の発声(4回でアウト)
アウトだった。
きょうの日の出はきのうより1分遅く、日の入りは1分早くなった。