蚊取線香・素袷・苜蓿の花・しろつめくさ 630-0/21Ⅳ
寝巻にも残る蚊取線香の香 暦
素袷や使う腰紐一つ減る 暦
素袷をやってみた。長襦袢との襟の打合せ作業が省けて気楽に着られる。暖かい浴衣といった感じだ。着物には長襦袢、という思い込みが払拭されて気軽になった。単衣に絽の長襦袢より暖かい気がするので、今の時期ならではの着方だろう。歳時記から着物の着方も教わった。
ということは、単衣だって素単衣でいけそうな気がする。
自転車のかごに苜蓿の花輪 暦
苜蓿の花は、「シロツメクサ、クローバーとも呼ばれる(「きごさい歳時記」の解説)」ということで、音数を合わせるために苜蓿を使った。最初は、
自転車の籠しろつめくさの花輪 暦としていた。
ただ、同じ解説の中に「混同されやすいが、黄色い花をつけるウマゴヤシは別種。(同)」という説明もある。別称なら同じもので、別種になれば違うものだろうと思う。
「井伊彰男の植物観察」によると、科が同じで、属性が違うということである。どちらもマメ科で、シロツメクサはシャジク属、ウマゴヤシはウマゴヤシ属である。ウィキペディアのウマゴヤシには、シロツメクサの俗称とある。これが一番腑に落ちた。俗称の意味を調べたら、最も妥当な説明のように思えた。ものの分類というのは、分けるというより、同じところを探していく手続のようだ。大雑把な順に、界、門、綱、目、科、亜科、連、属、亜属、節、種と続く。確かに同じであり、別種である。やっと意味がわかった。同じが違うかの二択だけで考えていた。二択で言ったら全部違う。と言ったら屁理屈に聞こえるだろうか。というか、論点がずれた。
ところで、序でにツメクサの呼び方の由来がわかった。「江戸時代、ギヤマン(ガラス製品)輸入の時に、緩衝材として使われたものから発芽したといいます。「詰め草」の名は、これに由来する。」(「井伊彰男の植物観察」)
今となっては、とても贅沢な緩衝材である。
異存・難色の発声(4回でアウト)
アウトだった。
きょうの日の出時刻と日の入り時刻はともに分単位できのうと同じだった。日の長さは、冬至から5時間34分伸びていて、分単位できのうから足踏み状態である。