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BOOK ESSAY 『私は覚えている』

こんにちは。以下、珍しく鎌田からみなさんへ。
ここに掲載したのは、読書会形式の開催となるSANBON RADIO vol.23に宛てて書いたエッセイです。今回取り上げる本は、ルシア・ベルリンの『すべての月、すべての年』(講談社)です。

この形式の回では、書評ではなく課題図書(この言い方で合ってるのかな?)の発案者がエッセイを書くということになっていますので、書きました。投げ銭代わりにご購入のうえ、ご一読いただけますと嬉しいです。なお、エッセイは、本編ご視聴の前でも後でもお読みいただける内容です。それでは、どうぞお楽しみください。                       2022年6月18日 鎌田裕樹



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BOOK ESSAY
「私は覚えている」

 ルシア・ベルリンについて、どうしたらその文章の“引力”が伝わるかあれこれと考えたけれども、どう書いても少し足りない気がする。ともかく良いから読んでみて欲しいと、最後にはそう締めくくるしかないと開き直ってさえいる。だから、この文章はそうやって終わろうと思う。

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