見出し画像

朝のひかり

子育ての風景

この頃朝ご飯を食べていると鞍馬天狗を思い出す。
は!?
えーと、ですね、朝の光の中での朝ご飯なので。
いや、さらにワカラヌ。
私が中学生になった時にNHKで「鞍馬天狗」のドラマが始まって
主演はあの高橋英樹でほかに露口茂や古今亭志ん朝等々
今思えば贅沢で芸達者な方々が出ていてさすがはNHKですな。
オープニングの音楽もカッコよくて大好きだった。
あれ、当時珍しかったインド楽器のシタールを使っていたはず。
時は幕末佐幕倒幕入り乱れ混沌とした様相を呈している中混沌に翻弄される庶民の事を第一に考える謎の剣士鞍馬天狗が活躍する知る人は知る知らない人は知らない大佛次郎の小説を元にしたドラマでござる。
なかでも悪役の岡っ引きの古今亭志ん朝が大好きだった。
番組のシリーズ終わりころ「もうご時世が違うんだよ」という苦々しいつぶやきがひしひしと近づく重苦しい歴史の圧力を感じさせて、中学生だったから幕末を舞台にした小説なんかも読んでいたしで歴史の流れの容赦なさのようなモノがわかってきていた。
あ、それで朝の光ですよ。
ドラマの朝の場面で
「え、これ、外で撮ったの?」と思ったことが何度かあったのだ。
他のドラマでは見たことがなかった眩しい朝の光が画面に射していて。
何度か見ているうちに「ああやっぱりセットの中だ」とは分かったが
画面のキレイさとともに新しいドラマだと強い印象を受けたのである。
ただ、今ネットで当時の動画を見てもぼんやりした画像しかない。
まことに残念であるが、昔の画面はこれよりもキレイだったはずである。
というワケで
あの朝の光と当時の普通のドラマの光はどこがどう違っていたのだろか。
鞍馬天狗の朝の光はコントラストが強くて影がくっきりとしていた
と思う。
くっきりとした影を意識したライティングだったのだろか?
それから何十年、ドラマの画面の発達は目覚ましいですな。
イマドキは和室での横・やや下方からの柔らかい光が
映像にしっとりとした質感を出すようになっているように思う。