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涙は出るハナは出る
寒い中外を歩くと涙がにじんでくる。
いや別に失恋したわけではなく人生に疲れたワケでもなく
特に冷たい風がびゅーっと吹き付けるとてきめんに涙があふれてきて
視界がぼやぼやにぼやけてしまう。
風から眼球を守るべく、っていうか、風の刺激のなせるわざなのですな。
そして涙が出るとハナも出るのが人間というもので
寒い中ハナが出ているというのは
全くロマンチックでも何でもなく「みっともない」だけである。
だけでなく、視界不良と涙とハナを拭くために注意散漫となって
ハナはだ危険な状況となる。
スキーをするときにゴーグルがありがたいのは
雪面の強い反射を防いでよく見える、というほかに
目に直接風が当たらないこともある。
涙を風に飛ばされながら滑ると周りがよく見えなくて、本当にコワイ。
さてそこで
涙が出るとハナが出るのは
鼻涙管という管で目と鼻がつながっているから。
涙はいつも少しずつ出続けていて眼球を乾燥と異物から守っていて
じんわりと眼球を洗った涙は
シンクの水落のようにこの鼻涙管を通って鼻に抜けていく。
それが大量に涙が鼻に出ていくと鼻水になってあふれ出て
それでも出ていくのが間に合わないと涙がこぼれちゃうわけだ。
ちなみにこの鼻涙管が加齢現象で通りが悪くなることは普通にあって
そうなると涙が鼻へ抜けて行かないで常時目に溜まるのですな。
これが年寄りの涙目でござる。
ところで
非常に頭の回転が良くて反応がいいことを
「目から鼻に抜ける」というが
それは目と鼻の距離が一番近いことから、と辞書には出ていたものの
私的には
目に涙があふれると即、鼻水が出る反応の良さ
が語源ではないかとひそかに思っている。
それにしても寒風の中の涙とハナはホントに困る。
風がびゅーっと吹いては涙が出てハナが出る。
除雪でふうふう言ってもハナが出る。
当然寒風の中で除雪をするとダブルの勢いでハナが出る。
いやまったく情けないハナし。