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#146.【私が愛犬にかけるのを止めた言葉とかけ続けた言葉~ペットロス】

こんにちは!

15年以上【犬の保育園】の先生を行っている尚ちゃん先生と申します。

前回は#145.【お散歩はなんのため?(オンラインセミナーのお知らせ】をお届けいたしました👇

さて、今回は

「愛犬に駆けるのをやめた言葉とかけ続けた言葉」

というテーマでお届けいたします。

愛犬が亡くなったのは2023年5月10日。
ターミナル期を振り返ったとき。
病状は日々日に悪くなっていきました。

食欲がある日とない日、
元気な日と全く動かない日とが数日おきに訪れ、
下痢や嘔吐、食欲減退、無気力な日の頻度が多くなり、
だんだんと体重が減っていきました。

投薬の量が増え、病院に行くことが増えてきたのは2月末からで、
3月末には「無事に引っ越しができるんだろうか」とみんなで心配していたことを思い出します。

薬はシリンジで吸い上げ、直接口の中に入れていました。

これは嫌そうにするので、4月の末、
点滴を止めてからは投薬も止めました。

色んなものを食べてきた愛犬ですが、
病状が悪化してからは流動食のようなものがメインとなりました。

本人は固形物を食べる習慣が長かったので、
固形物を食べたがりましたが、そうすると下痢や嘔吐、
血便などもしてしまうのでいいところでおかゆ状でした。

家族はよく「こんなに痩せちゃって可哀想に。」
「こんなものしか食べられなくなっちゃって。かわいそうに」

と言いましたが、

私はこの「可哀想に」という言葉をかけることに違和感があり、
あるときから他の人が使っても、

自分はこの言葉を使わない、ということを決めました。


「可哀そうに」というと、愛犬が「可哀そうな犬」になってしまうのが嫌で彼自身は「自分はかわいそう」とは思っていなかったからです。


「可哀想」という言葉は不思議な言葉ですよね。

相手に対して憐憫を誘う上に、共感もあります。

だから私は「それって可哀想でしょ?」という

共感を求められなければ、【可哀想】という言葉を使う事を注意しています。

愛犬は自分を可哀想とは思っていないし
彼はかわいそうな犬ではなく、「今を一生懸命生きている犬」でした。


「可哀想」という言葉が家族から出る時、
「前はこんなことが出来ていたのに」
「以前と比べて今は」という、良かった時代と比べていることが在ります。

ですが犬は「今」を生きているのです。

「昔の愛犬は良かったけど今は不幸」のように、
彼をとらえたくはなかった、ということが一つ。

もう一つのコトバは「ごめんね」です。



愛犬に対しては、私は数知れない負い目がありました。

「昔、きびしく指導しちゃってごめんね」
「いつもお留守番させてごめんね」
「もっと〇〇したらよかった、ごめんね」など、
細かく言いあげたら切がありません。

その負い目は後悔となり、
放っておけば自責の念と罪悪感として
ペットロスへ拍車をかけていたことでしょう。

「ごめんね、もっとこうしたらよかった。」
「こんなになってしまって、可哀そうに」

という言葉をかければかけるほど、
自分のメンタルが落ちていくだけで、過去は変えられないし、
愛犬は元気になるわけでもありません。

だから私は「可哀想」と「ごめんね」を止めました。


その代わり、私が最後までかけ続けた言葉。

それは「大好き、愛しているよ、ありがとう」でした。

呪文のようにこの言葉を何度も何度も、繰り返しました。

この状況に置いてかける言葉で、なにも変わらないのであれば、
せめて愛犬がかけてほしいと思うだろう言葉をかけよう。

長いお散歩や、一緒にカフェや、トレーニングはもう、
一緒にできなくなったとしても、
彼が好きだった言葉をかけ続けよう。

そう決めた私は、「可愛いね」「すごいね」という言葉もかけました。

愛犬に対して「自分がこうしたい」ということが出来た事は、
私がペットロスの重大な状態「ペットロス症候群」に陥らなくて済んだ事の一つだと思います。

きっと「ごめんね」「可哀想に」
「もっともっと」という言葉をかけ続けていたら、
今のメンタルは違ったと思います。

特に「ありがとう」は、一番よく伝えました。

「今までしてあげられなかったこと」「今までしてきてしまったこと」を「ごめんね」と誤るのではなく、

「今まで愛犬がして来てくれたこと」
「共に過ごした思い出や共有した経験」に
「ありがとう」を伝えるようにしました。

例えば一緒に旅行に行った事を、撫でながら話すときに
「一緒に旅行に行ったよね。もういけなくなっちゃったね。悲しいよ」
ではなく、

「一緒に旅行に行ったよね。あの時は楽しかったよね。一緒に行けて嬉しかったよ。ありがとう」と、

いろんな思い出を振り返りながら「ありがとう」を伝え続けました。


貴方が人生の最後を迎えようという時、
かけてほしい言葉は「ごめんね、可哀想」と「ありがとう、大好きだよ」どちらが嬉しいですか?

私だったらやっぱり、「ありがとう、大好きだよ」がいいなあと思います。

そしてこの言葉を紡ぐ人の心も、
少し和らぐのではないかなと実体験を通してそう、思っています。

出来れば元気なうちから、
もっと意識していえばよかったなあと思いますが、

それでも気が付いて、
沢山の愛と感謝を伝えられて良かったと思っています。

いつか貴方が貴方の愛する誰かと別れる事になった時、
思い出して頂けたら嬉しいです。

自分ならどんな言葉で、愛する存在に送り出してもらいたいかを。


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