7/7 日記 七夕 曇り。
ふと、日記を書こうと思った。
誰かに伝えるでもなく、ましてや誰かが読んでも理解されるでもなく、ただただ取り留めもない頭に浮かんでは消えてしまう事を。
それらを掬い取って書き留めてみたいと。
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ここ数日のの激しい雨が今朝がだまだ残っていてその湿度の多分に含んだ風を感じながら、そろそろ『晴れ間が見たい』と思った。
思ったことすらも忘れてしまう程度のささやかな願いは、その忘れ去った数分後すぐに叶うことになる。
何気なく目を向けた窓辺には、雲の切れ間から覗いた陽が差し込んでいた。
こんな風に、私の願いは日常的に全て叶っていく。
これを叶ったと取るか、偶々だと取るか。
人それぞれなのでどちらでも良いが、日差しを見た私は『あ。叶った。』と瞬時に感じてしまうのだから仕方がない。
……そんな私の目下の悩みは、もっと欲を持ちたいと言う事である。
何事もまずは、願わなければ
叶わないのだから。
sana