社畜が25年間の洗脳を解いた話【2】｜出会い

さて、今日も今日とて洗脳話。
話は前後するが、このコミュニティがどういう所だったかを簡単に説明する。

出会い

わたしがここに関わり始めたのは20代前半。
プロフィールにもある通り、世の真理を探究したいという思いがあり、人の潜在意識を学べる場所としてこのコミュニティを選んだ。
というか、その環境を作った師匠の教えに感銘を受けて、彼を師事したといった方がいい。

その師が、【1】で出てきたわたしの前職の会社社長。

コミュニティに属してからは、毎月1～2回開催されるセミナーに参加し、師匠から潜在意識についてたくさんのことを学んだ。
仕事やプライベートの相談、身の回りで起こる事象を潜在意識をベースに検証しながらアドバイスを受けるという、今でいうならコンサルティングやコーチングに近い内容。

もちろん、有料（月謝は諭吉さん数枚）

実際に師匠は、読心術や話術に長けていたし、会ったこともない人のことをバシバシと言い当てる、ある種サイキック的な能力もある方だった。
二十歳そこそこの女の子からすれば、とても興味深く知的好奇心を刺激しまくってくれるその環境が楽しくてたまらなかった。

もともと目に見えないサービスやコト消費へのハードルが低いわたしにとって、毎月数万円の費用は決して安くはないが、必要な自己投資だと思って特に疑問も持っていなかった。

そこから、数年の学びを経て、師匠が社長を務める会社に就職することに。
自己啓発教材を売るとかそういう会社ではなく、一般企業への営業支援や人材育成が主な事業。
これまで学んだことをビジネスを通して実践できる環境はとても魅力的で、やりがいもあり天職だと思ってた。

関わる業界もいろいろ、民間のみならず公共事業のお手伝いもさせてもらえた。
わたしのキャリア形成においては、大変貴重な経験をさせてもらって感謝している。

ただ、普通の会社とちょっと違うのは…

・社長（＝師匠）の教えセミナーを毎月受講（有料）
・受講生は役職につくことが多い（必ずではない）
・住まいは会社の寮に複数人でシェア（受講生は特に）
・師匠の教え以外の情報は極端に排除（よくないと批判される）
・コミュニティ以外の人との関わり（親族含む）を好まない

という点。ほかにもあるが、今思いつく主な特徴はこんな感じだ。

とくに受講料に関しては、自己投資と考えていたから気にしていなかったが、
違和感を持ち始めた時に、これまでどれくらいの額を払ってきたかを計算してみたことがある。

2,400万円超

すごい自己投資だな。
もちろん、多くのことを学んだし、多くの経験をさせてもらえた。
費用対効果というなら、効果は大いにあったと思いたい。

ただ、客観的にみるとすごいな…と。
正直、引いた。

わたしが世間知らずの、脳内お花畑さんだからと言われれば、その通りなんだろうけど、
正直、数年前から違和感だらけで、おかしいと思っていたにも関わらず、自分の過去の選択を否定したくなくて、見て見ぬふり感じないふりをして、自分の心にウソをついてた。

途中からは月謝の桁が増え、給料の半分近くが消えていく。
欲しい物、やりたいことが制限されてる気がして、とてもとても苦しかった。

今思えば、心が晴れやかな日はほとんどなかった。でも周囲にはそれを見せないように隠して隠して、いつも前向きな自分を演じてた。
なぜなら、コミュニティ内でも先輩で古株の受講生だったから（従順な信者と言った方がいいかも）

それが、また苦しくてストレスで、でもそれを認めたくなくて…
完全に負のスパイラルにはまってた。

でも、そこから抜け出せたから今があるわけだが、そのきっかけが何だったのかは、また別の回で。

では。また。

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これは実体験をもとにしたフィクションです。実在の人物や団体とは一切関係ありません。