鬼chaの狛犬&鳥居制作記録@前田デザイン室
こんにちは!さなえです。
先日、とても楽しい制作をしたので記録したいと思います。
私が参加しているオンラインコミュニティ、前田デザイン室のプロジェクト「鬼cha」で、粘土作品を作る機会に恵まれました^^
「鬼cha」プロジェクトは、ミニミニサイズの絵馬のガチャガチャを作るプロジェクト。コンセプトは「デザインがうまくなる神社」。ガチャガチャ全体を「神社」に見立てて、「参拝して・ガチャで絵馬をGETして・お願い事を書いて・奉納する」という体験ができる場所!
ミニミニ絵馬には、前田デザイン室のメンバーが「鬼」をテーマにデザインした柄を印刷します。なんと全 種。
プロジェクトリーダーの方から声をかけていただいたのがきっかけで、「デザインがうまくなる神社」の狛犬と鳥居をつくることに!
今回、初めて前田デザイン室のプロジェクトの一部として粘土作品を作ることになり、燃えました!
狛犬ってなんだっけ!
神社にいる狛犬って、確か神社の守り神的な存在で、シーサーっぽい風貌でだいぶ険しい顔をしている2匹だよな…?そのくらいのことしかわからなかったので、まずは少し狛犬について調べました(読み飛ばしてくださいね)。
狛犬とは、神域に悪いものが入ってこないように見張る守護獣像。2匹で対になっていることが多く、本来はそれぞれ「狛犬」と「獅子」と呼ばれていましたが、次第に2匹をあわせて「狛犬」と呼ぶことが増えてきたそうです。「狛犬」と「獅子」という名前だからといって、動物の「犬」と「ライオン」ではなく、想像上の生き物の名前です。
日本に仏教が伝来した飛鳥時代、高句麗(高麗=こま)から一緒に伝わったそうです。
狛犬は、神社に向かって左側に置かれているほう。口を閉じている(吽形)。髪型はゆるめのウェーブ。短い角が一本。
獅子は、神社に向かって右側に置かれているほう。口を開けている(阿形)。髪型はくるくるカーリーヘア。角なし。
沖縄のシーサーも中国から来たもので元をたどれば同じなのですが、狛犬が神社(や寺)に置くのに対し、シーサーは一般民家の玄関や屋根に魔除けなどとして置かれるという、場所の違いもあります。
もっと遡れば、古代エジプトのスフィンクスやオリエントのライオンから派生しているそうで。。。たのしいですね。
デザインを考える!
「前デらしい(遊び心のある)」・「デザインがうまくなる神社にふさわしい」狛犬をつくりたい。自分の考えた狛犬像のイラストを描きました。
いずれも、「鬼cha」プロジェクトの発端(の一つ)である、前田デザイン室の室長前田さんの著書『鬼フィードバック』を持っています。『鬼フィードバック』は、デザインの完成までの「鬼」のようなフィードバックのラリーがおもしろく、デザイナーにも、非デザイナーにとってもためになる本です。
神社の狛犬はだいたい石でできているので色はついていないですが、屋内の狛犬というのもあったそうで、その場合は狛犬は銀、獅子のほうは金で着色されたりしていたそうです。今回の神社も屋内になるし、キラキラのほうが素敵かなと思い金銀を選んでみました。
アートディレクターはっちゃん(水上)さんや前田さんの確認をいただき、「D:鬼フィーはちまき」案に決定しました。鬼フィーはちまきは、実際にあるんですよ。『鬼フィードバック』の表紙のキャラクターがしているはちまきです。なんと本物が、本とのセットでこちらから買えます!
▼こちらのnoteもチェック!
作る!
ガチャを設置する前田デザイン室の秘密基地に、サイズ感などの確認と作戦会議のため行きました。このときは先代のガチャ「PAN-CHA」になっています(パンツの缶バッジガチャ)。
狛犬&鳥居を置くガチャの蓋は微妙に傾斜があって、なにか工夫が必要そうなので、蓋だけ持ち帰らせてもらうことになりました。自分の部屋に蓋だけあると、なんだか変な感じです。
それぞれのパーツのサイズや位置を確認します。
今回使う粘土は、「ラドール プレミックス」です。きめ細かいけれど、軽さがあって扱いやすい、お気に入りの粘土です。
スタイロホーム(断熱材)を削って芯材を作ります。全部粘土で作るのは重くなるし費用がかかるし乾くの時間かかります。スタイロホームでかなり細かいところまで造形してから粘土を貼り付けるやり方の人のいるようですが、私にとってそれは難しいで、本当に芯だけ作るようにしています。
紙に描いた下絵を見ながら、粘土をどんどん盛っていきます。
下唇が出ました。
顔が現れました。
こちらは、鳥居の柱。丁度いい太さの円柱の芯材が売っていなくて、どうしようかなーと考えていたとき、家にロールのキッチンペーパーが2巻ありました。芯を無理やり引っこ抜いて、でもラップの芯みたいに硬いタイプではなくトイレットペーパーの芯みたいにふにゃふにゃなので、中にボール紙を丸めて詰めました。長さも切らずにピッタリで、ラッキー。
全体が見えてきました。
鳥居は、柱は先程のキッチンペーパー芯、それ以外はやはりスタイロホームです。そこに粘土を貼り付けています。
こちらは、狛犬に持たせるミニ『鬼フィードバック』。粘土製です。細いところは極細油性ペンで。
本物とならべるとなんかかわいいです。
持たせたところ。
後ろ姿。獅子のくるくるカールと狛犬のゆるウェーブです。
獅子(左)はだいたいヤスリしていますが、狛犬(右)はまだやすっていないので凸凹が目立ちます。
鳥居につけるしめ縄は、むっちゃんさんが制作してくれていて、長さや接着方法を確認するため、また、急遽設置することになったお賽銭箱の設置方法も確認するため、再び渋谷の秘密基地に行きました。
むっちゃんさんのしめ縄、力強くてめちゃめちゃいいです!一気に神社感や強さがパワーアップしました。そして縄の作り方も教えてもらいました^^。
お賽銭箱は鳥居の柱と柱の間に入れることに。まだ鳥居は組み立てて接着していなかったので、ギリギリまで柱を離してつけたらいけそうです!
そして、やはり置く台(ガチャ什器の蓋)に傾斜があることで、各パーツがバラバラだと設置が大変なので、別の板を用意してそこに全部のパーツを載せて、板ごと取外しできるかたちにしようかということになりました。
ガチャの上に置いてみたところ。
また家に持ち帰って仕上げの作業です。2匹ともすべすべにやすりました。本来の狛犬は厳格な感じのものが多いですが、今回のものは、もう少し生き物っぽく生き生きしていて、すこしお茶目さもある狛犬にしたかったので、あえて左右対称につくらなかった箇所もあります。特に、耳は左右でタレ具合が違うし、獅子(右)の顎は上下で少しずらしています。
後ろです。もっとキレイに整えたかったですが残念ながらタイムリミットの迫っていたためこのあたりで整えタイムは終了です。
着色途中は必死すぎて(時間と戦っていました)写真とるの忘れました。
完成!
ついに、完成です!
追加でつくることになった板は、カラーボードにジェッソ(下地材)を塗り重ねて石っぽい少しゴツゴツした感じにしました。
アクリル絵の具で着色し、ツヤ出しタイプのニスで仕上げました。石風の土台の部分はツヤ消しニスにしました。
いい金色に仕上がりました。はちまきも似合っています。
こちらもきれいな銀色です。
しめ縄、いい感じです。
「鬼」の文字は、なるべく正確にするため、紙に印刷した文字を切り抜いて貼り付けています。
後ろ姿はやはり気に入っています。置いてしまえばそんなに見えないのですが。
設置する
12月中3度目の秘密基地訪問!無事にセットできました。
鬼chaの完成!
プロジェクトのメインであるミニ絵馬は、前田デザイン室のメンバーからデザインを募集し、絵柄は全73種になりました!はっちゃん(水上)さんが、絵馬を仕入れたり印刷会社を探して完成させてくださいました。バラエティ豊かでとってもかわいいです。私も5種類作りました。
はっちゃんさんは絵馬を奉納する用の絵馬掛けや、一覧表パネルも作ってくださいました!!
ガチャの正面ビジュアルは、しめ縄をつくってくださったむっちゃん(むつみあゆこ)さんの作です!狛犬たちにも合うように、と作ってくださったそうです✨ドドン!という迫力と、渋めのカラーがとても好きです。
お披露目会
12月26日に鬼chaのお披露目会が行われました。12月定例会との2本立てだったのですが、定例会中も鬼神社が前田さんとゲストの守田さんのそばに飾られていて嬉しかったです。
ゲストの守田さんもガチャをやってくださいました!
まとめ
ここまで読んでくださりありがとうございました。
プロジェクトの一部として粘土でものを作れたことがとても嬉しかったです。かなーり自由に作らせてもらってはいるのですが、それでも、自分がただ好きでつくるような、自己満足のような作品ではなくて、自分なりに、どんなものがこのプロジェクトにふさわしいかな、と考えて作れたことがよかったな、と思いました。
前田デザイン室のメンバーの方は、ぜひ渋谷の秘密基地に行って、参拝してくださいね!ガチャは一回¥200、お願い事を書いて絵馬掛けに飾って帰ってもいいし、持ち帰ってもOKです。(お賽銭もしていただけると嬉しいです)