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ぺん紹介 VII LAMY AL-star

はじめに

こんにちは。そしてお久しぶりです。沙苗です。
時の流れというものは本当に一瞬でして、さっきまでセミが鳴きわめき家のクーラーが恋しい日々を過ごしていたかと思えば今ではもう夜は鳴く虫の声が響き渡り、というかその彼らでさえもはや少なくなってきた季節になってしまいました。九月十月は何かと忙しい時期でしてnoteを書く時間にあてられる時があまりなく十月の最後に久しぶりに投稿するかたちとなりました。楽しみにしてくださった方には申し訳ないです。投稿頻度がまちまちになってしまう事も今後もあるかもしれないですが長い目で見ていただけると幸いです。
そんな訳で今日はつい数日前に購入したラミー、アルスターを紹介したいと思います。よろしくお願いします。

AL-starについて

アルスターは皆さんご存知、ラミーから販売されている筆記具で万年筆、ローラーボール、ボールペン、シャープペンシルが販売されています。(サファリにはかつてツインペンと呼ばれる多機能ペンがあったのですがアルスターにもあったのでしょうか。多分無いかな?)ラミーの代表作であるサファリのボディをアルミニウム仕上げとした筆記具でサファリの発売と同年の1980年に発売されました。サファリはティーンエイジャー向けのサイケな感じなのに対し、アルスターは大人向けの落ち着いた上品さを売りにしています。ほぼ同じ形なのにここまで反対なキャラクターを作ることができるのは凄いなと思います。そうは言ってもアルスターはボディがアルミになっただけでなく意外と多くのサファリとの相違点があります。(後述)
軸色は現在オールブラック、グラファイト、ツアーマリン、ディープパープル、オーシャンブルーが通常色としてあり、限定色も多く出ています。今回購入したオールブラックは2013年に登場した限定色を通常色にしたものの様です。万年筆は6600円、ローラーボールは5280円、ボールペンは4620円、シャープペンシルは5280円となっています。以前はシャープペンシルで3000円だったようですのでかなり値上がりしたのですね。

AL-starとの出会い

先述の通り先月と今月は割と忙しめの日々が続いておりまして文具を購入する機会はあまり無くつい先日、伊東屋で購入したものとなります。当初はロットリング600のBPでも購入しようかと考えていたのですがぱっと手に取ったアルスターのフルブラックに一目惚れをしてしまい買ってしまいました。、、、と書いて思ったのですが以前のエバードローも一目惚れで購入したものであったりと私は一目惚れをして文具を購入する機会がどうも多いようですね、、、まぁ、でも直感的に判断する、というのも時には大事だったりするのでたまには良いですよね、、、?(いや、これが"時には"では無いから書いているのだ)

観察してみる

見た目から見ていきましょう。

なんだか例のりんご製のスマートウォッチの
ような雰囲気

先端からノックまで全てが黒いボディがとてもスタイリッシュです。やはり真っ黒はかっこいい。かっこいいは正義。これに尽きます。ガイドパイプこそ銀色ですが収納するともう完全に黒一色です。ロゴも刻印のものですから本当に黒以外の色がありません。最初店頭で手に取った時はこの黒一色の姿に異様な雰囲気を感じました。何というか、「秘密の試験機」みたいな雰囲気。伝わりますかね、、、?笑

グリップが綺麗

そしてこの真っ黒なボディと口金に挟まれた艶やかなスケルトンのグリップがまた良いのです。完全に真っ黒ではダメ。このグリップがスケルトンだからこそのこのかっこよさなのです。マットで硬質な雰囲気をボディや口金で表現しつつも、このとろけるような質感のグリップを間に挟む事で一気にそこに上質さが生まれる。これこそアルスターの目指しているコンセプトだと思うし、またこれを平然とやってのけてしまうのがラミーのデザインの凄さでもあると思います。普通に考えてこんなデザイン思い付きません。凄すぎる。noteが感嘆を詳しく言葉に変えて読者に伝えてる場だとするならば「凄い」という一言を使うのはあまり好ましいとは言えないかもしれないですが、これに関しては「凄い」というのが逆に正しいとも言える気がします。だって凄いんだもん。私はそんな「凄い」が詰まったラミーのデザインが大好きです。

主張がでかいのだか小さいのだか分からないロゴ

背面のラミーロゴはサファリと違い刻印になっています。アルミ上の加工だからでしょうね。逆にこれがより繊細でアルスターらしい気がします。
またクリップは黒です。オールブラックなので黒で当たり前かと思うかもしれないですが、クリップが黒なのも実は注目すべきポイントなのです。サファリ、アルスターのクリップで黒色のものは意外と少数でアルスターではこのオールブラックの他に限定色で数色、サファリも同様にブラックと他は全て限定色です。今では少数派な黒クリップでふが実は当時は全て黒クリップでした。恐らく黒クリップが塗装である場合塗装の省略と筆記時の手の滑りの良さのための廃止ではないかなと思います。個人的には見た目は黒クリップの方が断然好みですのでラミーさん、黒クリップの全色復刻、よろしくお願いします!、、、()

次は書き味について見ていきます。

分解した写真を見ていただくと分かる通り内部機構はサファリ全く同じものを使用している事が分かります。(逆に消しゴム以外は全て別のもの)そのため基本的な書き味の雰囲気はサファリと同じで柔らかめの書き味です。ですが口金の先やボディがアルミ製であるためサファリよりも若干ガタツキが少なく、上質さの中に柔らかさも感じられる書き味となっています。正直サファリやアルスターの柔らかめな書き味については好き嫌いが分かれるものだと思いますが私は嫌いではありません。メモ書きのように多少荒く、且つある程度長期筆記をする際にはもってこいな書き味だなと個人的には思います。ですがやはり見た目の方に重きを置いたペンではあると思うので書き味にはあまり期待しない方が良いでしょう。

サファリとの比較

サファリと比較して見て見ましょう。

実はアルスターの方が若干太い

写真からも分かる通りやはり全体的な形状はかなり似ています。どちらとも持ち手にフィットするグリップや特徴的なクリップは健在です。ですが部品一つ一つに目をやってみると細かな所で差別化が図られているのが分かります。

サファリのロゴはもともと銀色で塗装されていた。

ロゴ部分です。これは先程も触れましたが、サファリは文字全体が窪み、アルスターでは文字の輪郭が刻まれています。

長短。

口金部分です。サファリは口金部分のみのパーツでプラスチック製なのに対しアルスターでは口金とクリップが一体化されており、口金部分がアルミ、グリップが透明なプラスチック製です。アルスターを最初分解した時は私も気づかずに口金だけ回そうとしてしまいました。違う材質のものを同じパーツにするのは中々コストがかかりそうですよね。

ノックキャップ部。ここもサファリはプラスチック製であるのに対しアルスターでは金属製です。サファリでは万年筆のニブのスリットのような切れ込みが特徴的ですがアルスターは剛性感が高そうな金属製です。先程の口金もそうですが、プラスチックが金属製になるだけで意外と質感が向上するもので、アルスターもその例外ではありません。

ノックキャップ部が異なる、という事はノック部自体も異なります。ここもサファリがプラスチック製でアルスターが金属製です。サファリもアルスターもノックキャップによるノックで表面が擦れやすいのが難点です。

内部機構。軸には至る所にラミーらしいデザインセンスが光っている一方、内部機構は何だか素っ気ないというのも逆にラミーらしい。

分解図。こうして見てみると実は内部機構と消しゴム以外は全て別のパーツで構成されているのが分かります。内部機構こそ同一のものですがここまでパーツが異なるため全体的には別物と捉えていただいて構わないでしょう。

おわりに

ラミーにしか無い栄養素が沢山詰まったペンでした。オールブラックはやはりかっこいいな、とつくづく感じさせられました。オールブラック程様々なペンに合う色はないなぁと思う時もあり、逆にオールブラックを選んでしまうのが邪道なのでは、、、?と思ってしまう時さえあります。まぁ自分がそれも買って満足ならそれで良いのです。ただ、今回のこのアルスターに関しては自分は満足はもちろんしているのですが、その満足感はそのペンの見た目、それもシンプルなかっこよさを所有している優越感に近い感情であるが故この"おわりに"に書く事があまり無くなっているのも事実です。このペンはやはり自分で所有してこそ最大の魅力を発揮するのだと思います。(それは全ての筆記具がそうだろ!??なんて言わないでください、、、)
という事で今日はLAMY、アルスターの紹介でした。ここまで読んでくださりありがとうございます。ではまた会いましょう。さようなら。
あ、トリックオアトリート!(お菓子はないよ)